2006 05,16 21:01 |
|
ジョージ・クールーニー渾身の一作。「シリアナ」よりは、かなりましな内容になっている。
時代は、赤狩りの風が吹き荒れる1950年代。 CBS報道番組のキャスター、エド・マーロウとプロデューサーの正義の戦いを描いている。もちろん戦う相手は、マッカーシー議員。この映画の味噌は、マッ カーシー議員や赤狩りの被疑者審問シーンなどが当時の映像そのままに利用しているところ。また、陰影の美しいモノクロ画像は、渋い味を出している。圧巻 は、マーロウ役のデヴィッド・ストラザーンで、彼があってこそ、この映画が観るに値するものになっている。 ただ、クライマックスのはずの マッカーシーとの対決は、拍子抜けの演出だし、ロバート・ダウニーJr.とパトリシア・クラークソンの夫婦とレイ・ワイズ演ずるキャスターのシークエンス の挿入は、ドラマの何の伏線にもなっておらず肩透かし。おいおい、意表つく展開は無いのかよと一人突っ込みを入れてしまう。 モノクロの映像が映えるためか、当時のマスコミ人は、そうだったのか分らないが、とにかくものすごい喫煙シーンの連続。煙草を吸っていない時間の方が少ない感じだ。あんなに煙草吸っていたら、やっぱり早死にするよなあ。おまけに、すごいストレスだろうし・・・。 また、正義の戦いに勝利するも寂しい晩年のマーロウの悲哀が全く出ていない。ラスト・シーンは秀逸だが、全体的には、物足りない。正直、CBSテレビの「60 minutes」の方が遥かに面白い。栗3つ。 TOHOシネマズ六本木ヒルズ スクリーン5にて。 |
|
コメント |
コメント投稿 |
|
trackback |
トラックバックURL |