2006 09,24 13:33 |
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今年は、ドキュメンタリーの秀作が多いなあ。
これは、傑作! 北朝鮮に息子3人を送った在日朝鮮活動家の父を追ったドキュメンタリーだ。監督は、実の娘。 理想と思想がうごめいていた1970年代。北朝鮮と南北統一に明るい未来を描いていた活動家の父は、実の息子のみならず多くの南出身者を北へ送るために尽力する。こんなはずじゃなかったと思いながらも、理想と思想は変わらず一貫している。 このドキュメンタリーは、重いテーマを扱いながらも終始ユーモアにあふれ、笑いながらある家族のやりとりを見つめることができる。思想家である以前に父親であるこの男の仕草がとても可笑しい。 フィルムは、北朝鮮へ向かう船の中、港、ピョンヤンの街角、ピョンヤンの家族の様子など、なかなか見られない情景を克明に記録する。明るさとその裏にあるものを感じぜずにはいられない。 特異な人生を送ったある家族の記録に、ひきこまれる。人生とは、家族とは、いったいなんなのだろう。 父と母のそのキャラクターに魅了されながら、北に渡った息子たちの想いが忍ばれる。 娘の国籍について語る後半のシーンがとても興味深い。 栗4つ。素晴らしい出来。 ポレポレ東中野にて。 |
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