2017 08,18 12:40 |
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2017 02,02 12:58 |
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キース・エマーソン、グレッグ・レイク、ジョン・ウェットン、グレン・フライとここ1年で大好きだったアーティストが次々に亡くなってしまい、寂しく切ない想いだ。デヴィッド・ボウイも大好きだった。初めて買った彼のレコードは、「ジギー・スターダスト」。中の曲は一つも知らないのに、アルバム・ジャケットにつられて購入。一曲目に針を落とした途端にその世界に引き込まれた。今も全く色褪せない素晴らしい音楽だ。
美術展でその作品の前でボタンを押すと説明が流れるオーディオガイドは、よくあるが、こちらは、展示作品の前に立つと自動的にその展示と関係があるボウイの音楽が流れてくる。ボウイのこれまでの名曲を聴きながら観覧するのだ。インタビューのビデオが流れているモニターの前に来ると、音声になったりとなかなか凝っていた。結構ところ狭しと展示作品があるのに、上手に音楽が切り替わりった。音楽を聴きながら思わず体が動いてしまっている人もいた。もしかしたら、僕もそうだったかも。(笑)まさに体感する展覧会だ。 ボウイの直筆のノート、絵画、時代時代の衣装他貴重な資料がたくさん展示されていた。もともと美術学校出身のボウイだけあり、ミュージック・ビデオや衣装、コンサートの舞台などの絵コンテやデッサンがたくさんあって、大変興味深かったな。 圧巻なのは、やはり衣装。当時の映像のメイクアップと合わせてみると、そのスタイルとビジュアルは、同じ人とは思えぬほど。そして、体が細〜い。バックにクラウス・ノミがいる映像もあって、これノミのドキュメンタリー映画で観たなあと懐かしく、また切なくなっちゃった。 やはり、年配のお客さんが多い気がしたが、ボウイの音楽は今の若い人にも気に入ってもらえると思いう。また、衣装やデッサン、出演映画やミュージック・クリップの映像は、美術やデザインを志している人にも絶対に面白いと思うね。 ボウイの名曲に誘われて、展示作品を巡る、まるで時空を超える旅のようだった。懐かしい曲に、当時のことを思い出しながら、楽しい時間を過ごせた。グッズもいろんなものが販売されていたね。 確実に入場できるよう、事前にチケットを買った方がいい。僕は、前日にチケットぴあで購入し、コンビニで発券した。ぜひ、天王洲にデヴィッド・ボウイに会いに行ってみてね。 DAVID BOWIE is |
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2016 11,22 22:33 |
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東京国立博物館の特別展「禅―心をかたちに―」に行ってきた。大規模な展覧会なのに会期は一ヶ月ちょっと。おまけに前・後期で展示替えがある。前期だけ展示の作品は、観たことがあるのが多かったので、後期に出かけた。国立博物館の平成館は、展示室の空間造りや見せ方に凝ったものが多いのだけど、今回は淡々とガラス越しに展示しているものが多く、面白みには欠けたなあ。 後期を選んだ理由は、雪舟の「慧可断臂図」と如拙の「瓢鮎図」が展示されているから。これは、どちらも普段は京都にある。雪舟の「秋冬山水図」は、東京国立博物館にあって、時々常設展にも並ぶのだ。その時の方がゆっくり観られるからね。「瓢鮎図」は、京都の妙心寺の退蔵院に行ったことがあるんだけど、方丈に飾られていたのはレプリカだったんだよねえ。どうしても本物が見たかったの。どちらも水墨画。水墨画は、その濃淡をいかした表現のすごさが、本物だとよく分かるね。 興味深かったのは、十大弟子像の展示。サークル状に並べてあり、それぞれの仕草や表情が個性的で見入ってしまった。 全体的に見せ方にもう一工夫欲しかったなあ。そして、国宝、重要文化財が多数並ぶなか、目が行ってしまうのが仙厓だったなあ。(笑) 凛とした静寂の中で作品と対峙できたらと無理なことを願ってみる。。。 展示室の最後に座禅を組んで記念写真が撮れるコーナーがあった。 11月27日まで。東京国立博物館にて。 |
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2016 11,13 22:19 |
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ロシアの宇宙飛行士が宇宙で使った小便器や大便器、ジャップ・ハンティング・ライセンスと書かれた証明カード(硫黄島)、石器時代の斧、月の隕石など奇妙なコレクションは、展示方法も面白く見応えがあった。しかし、せっかくの素晴らしい企画なのに、この美術館の展示室では狭すぎる。 一つ下の階の展示室では、廃墟になった映画館の写真。朽ち果てた館内にスクリーンだけ眩しく輝いている。写真手前の床に撮影時そこで上映した映画の名前が書いてある。実際にその映画を上映しているスクリーンの明かりで長時間露光を行い撮影するというすごいもの。僕が初めて杉本を知ったのは、この映画館シリーズなのだけど、それは廃墟ではなく、人は誰もいないけれど現役の映画館だった。杉本の写真は、海といい、自然史博物館のジオラマや蝋人形といい、昔から「ロスト・ヒューマン」だったのだねえ。 廃墟の映画館の裏側には、2005年の杉本博司展でも展示されていた京都・三十三間堂の仏像群。手前に大きな柱があったのが残念だが、荘厳なる雰囲気だ。もし、この空間に自分一人だったら、どんなに贅沢だったろうねえ。 これまでにない試みがとっても面白かったけど、もっと写真を観たかったな。 |
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2016 10,29 12:00 |
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瑞巌寺は、高校生の時に親友と旅行したことがあったけど、その時はちゃんと見ていなかったなあ。こんなにもすごい宝に溢れていたとは。まあ、年を取った今だからこそ、分かるものもあるけどね。 伊達政宗って、達筆で絵も上手だったのね。独眼竜の異名のもと、なんとなく猛々しいイメージがあったけど、繊細で優しい人だったのかな。献上物に対してのお礼の直筆の書などが展示されていた。 個人的に最大の収穫は、国宝の瑞巌寺本堂彫刻欄間。Webサイトの写真じゃ全く伝わらないけど、ものすごい立体感と躍動感。特に植物は、蠢くようにその蔓や葉が動きだし目の前で成長しているではと錯覚する。これは、絶対に実物を見るべし。すごい。 展覧会の目玉は、五大明王像かな。瑞巌寺のホームページによると「松島五大堂に安置され、三十三年に一度御開帳される秘仏で、前回は2006年に御開帳。本来なら2039年まで見ることが出来ないが、今回特別に震災復興祈念として出開帳を行う」とのこと。この機会を逃すことなかれ。 正宗の正室が作らせた伊達政宗甲冑倚像は、等身大。映画やドラマでは眼帯をしているが、実際にはしていなかったらしい。 なかなかに見応えがある展覧会だ。 特別展「松島 瑞巌寺と伊達政宗」 三井記念美術館 11月13日(日)まで。 |
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2016 10,15 20:54 |
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青空映える良い天気、「平安の秘仏」展を観るために東京国立博物館に出かけた。てっきり平成館だと思っていたら、本館の特別室だった。入館してすぐの大階段の後ろのスペース。滋賀県甲賀市にある櫟野寺(らくやじ)の秘仏の本尊他全部で重要文化財指定の20体が東京にやってきたのだ。特に本尊の十一面観音菩薩座像は、かつては33年に一度しか開帳されなかった秘仏で、今も正月と春秋の特別公開の際にしか拝むことができない。 部屋に入ると、思わず心の中で「でかっ」と声をあげてしまう。もちろん奈良の大仏に比べたら遥かに小さいのだけど、自分が想像していたものとのギャップはかなり大きく、見応えあるものだった。普段はなかなか見られないということで、金箔もあまり剥がれていないし、また座っている足の部分と肩の部分の衣のデザインがとても良く残っている。 それほど広くない展示室に、20体の仏像が並ぶ様は、壮観であり、また一体一体違った表情で素晴らしい。やはり、観音様の優しい表情に癒されるなあ。 今日は、久々に和装で出かけてみた。昼間は暑いくらいだったけど、夕方は心地よい感じだったな。 特別展「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」 東京国立博物館にて。12月11日(日)まで。 |
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2016 08,12 12:24 |
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美術史美術館は、1891年開館と歴史が古い。ハプスブルク家が収集した美術品が収められている。チケット・ブースで入場券を買う時にどこの国から来たか聞かれたけど、統計を取っているのかなあ?システムにインプットしたような形跡はなかったけど。 広場を挟んで対になって建っているのが自然史博物館。鏡に映ったように全く同じデザイン。 エントラス入ってすぐの階段。 見上げると天井画。 ここ美術史美術館にクリムトの絵は所蔵されていないのだけど、なんと壁に若き頃のクリムトの作品があるのだ。分かるかな?柱の上の方、左右。当然、見難いので、今は、反対側の回廊に望遠鏡が置かれてるよ。 天井を見上げると美しいドーム。 フラッシュを焚かなければ館内の撮影は可能。(一部特別展示は、撮影不可) 大好きなカラヴァッジョの絵(『ロザリオの聖母』)もあった。一人、こちらを向いて独特のポーズ、手の刺す方向に流れるような目線を誘う構図、衣服の皺や人物の陰影が本当に印象深い。 ヴェラスケスのマルガリータ王女のシリーズもあった。 野菜や果物で肖像画を描いたアルチンボルド。 ラファエロの「草原の聖母」。この黄金比の構図、なんとも言えない柔らかな表情。ラファエロの絵には癒されるな。 目の不自由な方用に、触って感じられるよう絵を立体的にしたものがあった。 そして、ルーベンスの部屋。いったいルーベンスっていくつ作品があるの? ヨーロッパ各都市の美術館にこれでもかって作品があるよね。 ピーテル・ブリューゲルの「雪中の狩人」。ピーテル・ブリューゲルの所蔵数は、母国ベルギーではなく、ここウィーンの美術史美術館が最大なのだと。 ブリューゲルは、3点「バベルの塔」を描いているが現存する2点の一つ。もう一つは、オランダのロッテルダムのボイマンス美術館にある。 模写する人。 こちらもブリューゲル「農家の婚礼」。 そして、フェルメール「絵画芸術」。フェルメールの作品は、30数点しか現存していないそうだが、多分18点は見ているなあ。 一通り、絵画を観た後は、館内のカフェで休憩。 このカフェがまた芸術的な美しさ。 夜は、軽食もいただける。とっても素敵な場所なのに、一人、アジア人蔑視のウェイターがいて、アジア人の客からは呼ばれても絶対に注文を取りにこない。キッチンの人が手を挙げているのに気づいて、そのウァイターに「行け」と言っても、ちらっと見てアジア人だと絶対に注文を取りに行かない。しかし、客が白人だとものすごく丁寧な物腰で注文を取りに行く。その人以外は、皆親切だったのに、そいつのおかげでなんとも気分が悪くなった。 別の店員に注文。その人は、とっても親切だった。 不愉快な思いをしたが、美術館内のカフェとしては出色。 気を取り直して、一つ下のフロアへ。エジプト美術のコレクションも秀逸だった。 なんか随分ツルツルに磨きあげられた感があるんだけど。。。 工芸品のコレクションも豪華だった。 充実したコレクションで、期待以上の素晴らしさだったよ。 |
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2016 08,09 10:18 |
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雨がいっこうに降り止まないので屋内の施設を観光。以前訪れた時には入館しなかったザルツブルク博物館へ。ザルツブルクの歴史を様々な角度から展示している。音楽の街だけに楽器の歴史の展示が面白い。楽器の展示の前にあるヘッドフォーンをかけると、その楽器の音色が聞こえてくる。 映像展示も多々あり、その映像で手話解説など面白い試みもされていた。 Salzbrug Museum |
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2016 07,01 22:18 |
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東陽町へ。自宅からは意外と近いけど、あまり来ないね。歩いていたら、なんとも素敵なビルが。そして、ここが今日の目的地だった。 窓がカラフル。室内にいるとどういうふうになっているのかな。 なんとも素敵なこのビルは、竹中工務店の東京本社。ここの1階にギャラリーエークワッドがある。土日はやっていないので、平日会社を休んできた。竹中工務店の受付の隣にあるので、普通にスーツ姿のビジネスパーソンが行き交い、ちょっと入りにくい雰囲気。警備員さんに聞いたら、優しく案内してくれた。 開催されていたのは、美の壺 放送10周年記念 「美の壺」和モダン・暮らしと憧れ展。それほど大きなスペースではないが、本社ビルに一般市民に公開されているギャラリーがあるなんて素敵だなあ。NHKで放送されている「美の壺」に登場した逸品が展示される今回の展覧会、なんと入場無料。それなのに、昭和レトロの家で紹介された佐々木邸が再現されているなど、凝った作りにびっくり。 おまけに館内写真撮影OKなのが嬉しい。 お菓子を入れるボンボニエール。超絶技巧で作られたこの小さな箱の美しさ、それもそのはず皇室の引き出物。ああ、一つ欲しいなあ。(笑) 箱根の寄木細工も本当に素晴らしい。ここにあるような逸品は無理としても、これは購入することができるものがたくさんあるよね。 漆や螺鈿が入ってくると手がでない。 美の壺 放送10周年記念 「美の壺」和モダン・暮らしと憧れ展 7月29日まで。竹中工務店東京本社1F ギャラリーエークワッドにて、入場無料。土日は、お休み。 |
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2016 05,15 16:43 |
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家の近所の旭倉庫のギャラリーで開催中の展覧会に寄ってみた。テーマは、光。
倉庫の大きな扉から紫の光が漏れていて、まるで誘っているかのようだった。この日も何も知らずに前を通ったら、中身は全く分からないけど、何かやってそうだったので、中に入る。その中は、照明が当たったむき出しの空間。エレベーターに乗って2階の会場へ進む。 この展覧会、ベルリン、シンガポール、香港、そして東京と世界で開催された「光の巡回展」。これまでの会場の雰囲気が写真で紹介されていた。 壁3面、床1面を使った4面スクリーンのメインの映像シアターは、圧巻の美しさ。日本の自然の自然光の美しさ、そして世界中の大都市の眩いばかりの夜景の煌めきが全面に展開される。しかし、それは地球の夜にとっては、「光害」として、優しい照明に替えることで大都市でも美しい夜空が取り戻せることを映像で紹介する。ずっと観ていたい迫力あるかつ美しい映像に魅了された。 トークショーも開催されるコーナーでは、2050年の東京の夜景を提案する。 5人のマスターに光の未来を尋ねる。 子供たちの自由な発想による2050年の都市の夜景とは? 2050年の東京夜景を模型で自由に発想したワークショップの展示。 光の展覧会 Nightscape 2050 未来の街-光-人 ・会期:2016 年5 月14 日(土) - 6月10 日(金) ■トーク・イベント&懇親会 |
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