2016 08,12 12:24 |
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美術史美術館は、1891年開館と歴史が古い。ハプスブルク家が収集した美術品が収められている。チケット・ブースで入場券を買う時にどこの国から来たか聞かれたけど、統計を取っているのかなあ?システムにインプットしたような形跡はなかったけど。 広場を挟んで対になって建っているのが自然史博物館。鏡に映ったように全く同じデザイン。 エントラス入ってすぐの階段。 見上げると天井画。 ここ美術史美術館にクリムトの絵は所蔵されていないのだけど、なんと壁に若き頃のクリムトの作品があるのだ。分かるかな?柱の上の方、左右。当然、見難いので、今は、反対側の回廊に望遠鏡が置かれてるよ。 天井を見上げると美しいドーム。 フラッシュを焚かなければ館内の撮影は可能。(一部特別展示は、撮影不可) 大好きなカラヴァッジョの絵(『ロザリオの聖母』)もあった。一人、こちらを向いて独特のポーズ、手の刺す方向に流れるような目線を誘う構図、衣服の皺や人物の陰影が本当に印象深い。 ヴェラスケスのマルガリータ王女のシリーズもあった。 野菜や果物で肖像画を描いたアルチンボルド。 ラファエロの「草原の聖母」。この黄金比の構図、なんとも言えない柔らかな表情。ラファエロの絵には癒されるな。 目の不自由な方用に、触って感じられるよう絵を立体的にしたものがあった。 そして、ルーベンスの部屋。いったいルーベンスっていくつ作品があるの? ヨーロッパ各都市の美術館にこれでもかって作品があるよね。 ピーテル・ブリューゲルの「雪中の狩人」。ピーテル・ブリューゲルの所蔵数は、母国ベルギーではなく、ここウィーンの美術史美術館が最大なのだと。 ブリューゲルは、3点「バベルの塔」を描いているが現存する2点の一つ。もう一つは、オランダのロッテルダムのボイマンス美術館にある。 模写する人。 こちらもブリューゲル「農家の婚礼」。 そして、フェルメール「絵画芸術」。フェルメールの作品は、30数点しか現存していないそうだが、多分18点は見ているなあ。 一通り、絵画を観た後は、館内のカフェで休憩。 このカフェがまた芸術的な美しさ。 夜は、軽食もいただける。とっても素敵な場所なのに、一人、アジア人蔑視のウェイターがいて、アジア人の客からは呼ばれても絶対に注文を取りにこない。キッチンの人が手を挙げているのに気づいて、そのウァイターに「行け」と言っても、ちらっと見てアジア人だと絶対に注文を取りに行かない。しかし、客が白人だとものすごく丁寧な物腰で注文を取りに行く。その人以外は、皆親切だったのに、そいつのおかげでなんとも気分が悪くなった。 別の店員に注文。その人は、とっても親切だった。 不愉快な思いをしたが、美術館内のカフェとしては出色。 気を取り直して、一つ下のフロアへ。エジプト美術のコレクションも秀逸だった。 なんか随分ツルツルに磨きあげられた感があるんだけど。。。 工芸品のコレクションも豪華だった。 充実したコレクションで、期待以上の素晴らしさだったよ。 |
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2016 08,09 10:18 |
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雨がいっこうに降り止まないので屋内の施設を観光。以前訪れた時には入館しなかったザルツブルク博物館へ。ザルツブルクの歴史を様々な角度から展示している。音楽の街だけに楽器の歴史の展示が面白い。楽器の展示の前にあるヘッドフォーンをかけると、その楽器の音色が聞こえてくる。 映像展示も多々あり、その映像で手話解説など面白い試みもされていた。 Salzbrug Museum |
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2016 07,01 22:18 |
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東陽町へ。自宅からは意外と近いけど、あまり来ないね。歩いていたら、なんとも素敵なビルが。そして、ここが今日の目的地だった。 窓がカラフル。室内にいるとどういうふうになっているのかな。 なんとも素敵なこのビルは、竹中工務店の東京本社。ここの1階にギャラリーエークワッドがある。土日はやっていないので、平日会社を休んできた。竹中工務店の受付の隣にあるので、普通にスーツ姿のビジネスパーソンが行き交い、ちょっと入りにくい雰囲気。警備員さんに聞いたら、優しく案内してくれた。 開催されていたのは、美の壺 放送10周年記念 「美の壺」和モダン・暮らしと憧れ展。それほど大きなスペースではないが、本社ビルに一般市民に公開されているギャラリーがあるなんて素敵だなあ。NHKで放送されている「美の壺」に登場した逸品が展示される今回の展覧会、なんと入場無料。それなのに、昭和レトロの家で紹介された佐々木邸が再現されているなど、凝った作りにびっくり。 おまけに館内写真撮影OKなのが嬉しい。 お菓子を入れるボンボニエール。超絶技巧で作られたこの小さな箱の美しさ、それもそのはず皇室の引き出物。ああ、一つ欲しいなあ。(笑) 箱根の寄木細工も本当に素晴らしい。ここにあるような逸品は無理としても、これは購入することができるものがたくさんあるよね。 漆や螺鈿が入ってくると手がでない。 美の壺 放送10周年記念 「美の壺」和モダン・暮らしと憧れ展 7月29日まで。竹中工務店東京本社1F ギャラリーエークワッドにて、入場無料。土日は、お休み。 |
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2016 05,15 16:43 |
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家の近所の旭倉庫のギャラリーで開催中の展覧会に寄ってみた。テーマは、光。
倉庫の大きな扉から紫の光が漏れていて、まるで誘っているかのようだった。この日も何も知らずに前を通ったら、中身は全く分からないけど、何かやってそうだったので、中に入る。その中は、照明が当たったむき出しの空間。エレベーターに乗って2階の会場へ進む。 この展覧会、ベルリン、シンガポール、香港、そして東京と世界で開催された「光の巡回展」。これまでの会場の雰囲気が写真で紹介されていた。 壁3面、床1面を使った4面スクリーンのメインの映像シアターは、圧巻の美しさ。日本の自然の自然光の美しさ、そして世界中の大都市の眩いばかりの夜景の煌めきが全面に展開される。しかし、それは地球の夜にとっては、「光害」として、優しい照明に替えることで大都市でも美しい夜空が取り戻せることを映像で紹介する。ずっと観ていたい迫力あるかつ美しい映像に魅了された。 トークショーも開催されるコーナーでは、2050年の東京の夜景を提案する。 5人のマスターに光の未来を尋ねる。 子供たちの自由な発想による2050年の都市の夜景とは? 2050年の東京夜景を模型で自由に発想したワークショップの展示。 光の展覧会 Nightscape 2050 未来の街-光-人 ・会期:2016 年5 月14 日(土) - 6月10 日(金) ■トーク・イベント&懇親会 |
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2016 04,30 16:17 |
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銀座の松屋百貨店から会場の紀尾井町まで無料のシャトル・バスが出ているので利用して行ってきた。松屋のルイ・ヴィトンの1階店内でバスの整理券を配っている。小さなシャトルバスなので、早目に行って利用することをおすすめする。シャトルバスは、銀座松屋ルートと最寄りの赤坂見附行きの2系統のみ。銀座の客には、やはり手厚いサービスなのか。 会場は、この展示のためだけに作られた施設。赤坂見附の駅からちょっと離れているのでバスの利用は便利だ。 テーマは、旅。これまでのルイ・ヴィトンの歴史の資料や製品群が空の旅、列車の旅、船の旅、音楽の旅、日本の旅といろんな切り口で展示されている。 船の旅では、大きな帆を張った甲板に鞄や洋服を展示。 砂漠の旅では、簡易ベッドも!シルバーのバッグが目に眩しい。 列車の旅では、車窓に昔の景色の動画流れていた。展示の仕方もなかなか凝っている。 こちらは、映画のロケ現場を再現。 パリの展示にはなかった日本コーナーの展示があり、 白洲次郎が使用していたバッグも並べられていた。 実演コーナーもあった。 このところ海外高級ブランドのこうしたエキシビジョンが多いね。エルメス、ディオール、フェンディも入場無料で大規模なものをやっていたし、有料だけどブルガリもあったね。個人的には、エルメス展が圧巻だったなあ。展示方法も映像などの活用も群を抜いていた。無料かつ国立博物館の常設展も無料になってしまうというかなり太っ腹だった。 ルイ・ヴィトン好きのみならず、旅の携行品の歴史としても面白い展覧会になっている。 銀座からの送り迎え付で入場無料。さすがハイブランドのすることはすごいね。帰りに展覧会のポスターも配っていた。(どうせ捨てちゃうからもらわなかったけど) 出入り口には、カフェやミュージアムショップも。ここ限定の革のカードケース(イニシャル刻印サービス無料)、ルイ・ヴィトンのデザインや店舗ビルの美術書などが販売されていた。 全ての展示が写真撮影可能というのもすごい。SNSを通じてのブランド力拡散の方が効果が高いと分かっているんだね。 この展覧会の専用アプリもあるよ。こちらも無料でダウンロード可能。 「空へ、海へ、彼方へ──旅するルイ・ヴィトン」展 「Volez, Voguez, Voyagez – Louis Vuitton」 6月19日まで、紀尾井町の特設会場:東京都千代田区麹町5丁目「旅するルイ・ヴィトン展にて。 混雑するので予約した方がいいみたい。 ちなみに、土曜の15時過ぎは、待ち行列無しで入れた。 ルイ・ヴィトンの顧客には、優先入場できるファストパスが郵送されているはず。 |
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2016 04,17 22:15 |
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フランス留学中、と言っても絵のためではなく、本来法律を学ぶためだったが、そこで出会った女性をモデルをした「読書」など、西洋の技法や印象派に影響を受けた明るい色使いの作品群は、当時としては斬新だったんだろうなあ。黒田が好きだったというミレーの「羊飼いの少女」がさりげなくオルセー美術館から来ていた。本来ならこの一枚をメインに展覧会をやってもいいくらいだよね。(笑) 帰国後、展示会に出品した「婦人裸体像」は、卑猥だと警察から腰の部分を布で覆われるという仕打ちをうける。いろいろと悩み苦労しながら、日本の画壇のために尽くしたいという彼の気持ちも伝わってくる。 残念ながら戦災で焼失してしまった「昔語り」は、下図とデッサンが残っていて、それだけでも心が鷲掴みにされる大好きな作品だ。僧侶が語る悲恋話を聞く市井の人々を描いたものだが、その表情や仕草からそこに描かれていないそれぞれの物語が伝わってくるようだ。 こちらも戦災で焼失してしまった東京駅の壁画の写真をプロジェクターで投影する形で展示していた。これまでの東博の特別展に比べるともうちょっとお金をかけて東京駅の雰囲気も再現するなどしてくれればもっと良かったのになあと思った。 絶筆「梅林」は、花が咲いている風景なのに、どんよりと暗く重い色彩の中に、まだ絵に対する志半ばの思いも伝わってくるようだった。 「湖畔」だけじゃない巨匠の全貌を知る素晴らしい展覧会だ。 特別展「生誕150年 黒田清輝─日本近代絵画の巨匠」 5月15日(日)まで。 東京国立博物館・平成館 |
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2016 01,30 13:59 |
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六本木の21_21 DESIGN SIGHTで開催されている展覧会「建築家 フランク・ゲーリー展」でも模型が展示されていたパリのフォンダシオン ルイ・ヴィトン。表参道のルイ・ヴィトンでも展示会が開催されており、覗いてきた。こちらは、入館無料。 巨大なモグラのような不思議なデザインは、見ればすぐにフランク・ゲーリーと分かる外観だ。六本木での展示と同様、こちらでも最初の発想から徐々に進化していくその様が見られる。それは、まるで昆虫が脱皮する度に姿を変えていくような成長する建築模型だ。紙を丸めてくしゃくしゃにしたような模型が、最終的には固い建材での建築物になる。外観は自由にできそうだけど、内部もちゃんと建築構造上しっかりしたものにしているんだろうな。 パリの中心市街地からすぐの公園にあるこの施設は、芸術・文化のためのギャラリーや音楽ホールになっている。芸術・文化のために投資する企業は好きだなあ。 スケッチ。このぐちゃぐちゃなものが立体的な建築物になるのだから、すごいよね。 透明で内部が分かるようになっているんだけど、内部も折り紙をくしゃくしゃに丸めて詰めてあったりする。(笑) 頭上の壁面に映像が映写されているので、皆黙って上を向いて眺めている。 パリのフォンダシオン ルイ・ヴィトンの展覧会や音楽プログラムの情報は、サイトで日本語で見られる。 フォンダシオン ルイ・ヴィトン |
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2015 12,16 23:36 |
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斬新なデザイン、びっくりするような建築で有名なフランク・ゲーリー。彼の建築が好きか嫌いか、どちらかというと嫌いな方なのだけど、その発想力と独創的なアイデアにはやはり敬服する。すごいなあと思う。その発想力の秘密に迫るべく、六本木の21_21 DESIGN SIGHTで開催されている展覧会「建築家 フランク・ゲーリー展」を訪れた。
「フランク・ゲーリー/ Frank Gehry パリ - フォンダシオン ルイ・ヴィトン 建築展」 |
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2015 11,13 19:03 |
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特別展「始皇帝と大兵馬俑」を観に東京国立博物館へ。もちろんメインの展示は、兵馬俑なのだけど、それ以外の展示もなかなか興味深い。初めて中国を統一した秦の始皇帝は、それまでバラバラだった貨幣や度量衡を統一。その過程で生まれる副産物が面白い。自分の思い通りにしようと中央から強制するものは当然あれど、美術や工芸や日用品、建築様式などはそれぞれの土地の文化と融合し新しいものになっていく。騎馬民族がベルトのバックルにしていた文様や透かし彫りの鞘に入った短剣など、その芸術性にうっとりだ。 レプリカの展示だったけど、2台の銅馬車も興味深いものだった。一台は騎手が立って乗り、もう一つは座って乗り屋根も籠もあるもので、その違いの比較が面白かった。 メインの兵馬俑は、発掘された8000体のうち数体だけの展示だが、その精巧な作りには驚いてしまう。筋肉や着ている服、靴ひも、靴まで細かく表現されている。驚くことに、靴底まで細工がされている。兵馬俑が手に持っていたものは失われてしまっているが、そこを補って想像してみるのも一興だ。また兵馬俑の配置が絶妙で、戦士を前面にそして将軍の兵馬俑が後方の中心に置かれている。この将軍の兵馬俑が醸し出す雰囲気にどこにいても、どうしてもその将軍が気になって何度も何度も返り観てしまった。凛とした表示に不思議と取り憑かれてしまった。 ちなみに上の写真は、展示室の最後にあるレプリカとの記念撮影コーナー。 特別展「始皇帝と大兵馬俑」 東京国立博物館のページ 特別展「始皇帝と大兵馬俑」 オフィシャルページ 東京国立博物館 2015年10月27日(火) ~2016年2月21日(日) 九州国立博物館 2016年3月15日(火)~6月12日(日) 大阪・国立国際美術館 2016年7月5日(火)~10月2日(日) |
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2015 11,13 18:42 |
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宝石が好きな人なら楽しめるのかな。正直、ほとんどの展示に関心を抱けなかったのだけど、最後の展示コーナーが、エリザベス・テーラーで、映画「クレオパトラ」で実際に着用した衣装、リチャード・バートンとの結婚式に着た衣装や付けた宝飾が、映画ファンとしてはトキメキ度がマックスになってしまった。 あとは、会場になっている表慶館のドーム天井にプロジェクション・マッピングでブルガリの宝石を投影しているのは綺麗だったねえ。 宝石やアクセサリー好きの人はぜひ。あと、デザインなどやっている人にも面白いかな。 アート オブ ブルガリ 130年にわたるイタリアの美の至宝 2015年9月8日(火)~11月29日(日) 東京国立博物館 表慶館 |
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