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2006 04,22 22:07 |
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島には、水がなく、近隣の島へ樽を担いで水を汲みに行くシーンが何度も何度も延々と登場する。それが彼らの人生の、生きるためのほとんどのように思えるほどだ。 台詞は、無いが、乙羽信子、殿山泰司、他子役の表情は、台詞以上に雄弁で、楽しさと可笑しさと悲しさと切なさが胸にひしひしと伝わる。 モノクロの映像の美しさは、秀逸で、まるでベルイマンかドライヤーかと思わせる。 何よりも、日本人が失ってしまった人間性と生きることの美しさと厳しさが、圧倒的な自然美の中に描かれている。 家族愛の楽しい日々が、後半の悲しい出来事と対照的になり、悲しさが倍増する。すすり泣く観客も多かったのが頷ける。 ラストの展開は、容易に予想ができるが、それさえ払拭してしまう、「人間が生きる」という意味への問いかけは、心に鋭く突き刺さる。 生きている間、いつまでも心のどこかに引っ掛かり続けるであろう。 京橋・フィルムセンターにて。
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2006 04,01 23:46 |
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今 回も人間の嫌な部分をこれでもかと見せつけられ、見ている間中、かなり気分が悪くなる。それは、ある意味、人間にとって本質的なもので、監督のラース・ フォン・トリアーに言われなくても分かっているよ、ボケと心の中で叫んでしまう。今回、全編を通してひしひしと伝わるのは、人間の奢りの感情だ。主人公グ レースの奢った行動な、本人は、正義だと信じているのに、救いを受けているはずの黒人奴隷には、全くの余計なお世話ということなのだが、これは、完全なる アメリカ批判だ。そう、この映画は、アメリカ三部作と言われているが、アメリカ批判三部作だ。ある意味、大いに現実をえぐり出しているのだが、アメリカに 一度も来たことがないフォン・トリアーに見せつけられるのも、これまた余計なお世話に思える。 最後まで飽きずに観られるが、容易に予想がつく展開と結末は、はっきり言って拍子抜け。前作、「ドッグヴィル」に比べると、俳優陣が小粒で物足りない。設定の驚きは、もうないので、やはり、脚本をもっと凝るべきだっただろう。 言いたいことはよく分かるが、フォン・トリアー、お前に言われるまでもない。 栗3つ。日比谷シャンテシネ2にて。 |
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2006 03,21 22:52 |
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ただ、南北朝鮮の問題を描いたものでなく、このドキュメンタリーは、人間という生き物の記録になっている。それは、優しくて残酷、可笑しくて悲しく、強くて弱い。人間の信念と理性の維持と崩壊のプロセスを映し出す。 最初は、何気ない記録から始まったこの作品だが、途中、様々な事件が起き、そのうちのいくつかは歴史的なもので、まさかこんな結果になるなんて、作っている監督本人も思わなかったことだろう。 朝鮮の南北問題ではなく、人間の本質にメスを入れた傑作である。必見! 栗4つ。全編ホームビデオの撮影で映像は、かなり粗いが・・・。 渋谷シネ・アミューズEASTにて。 |
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2006 03,19 19:57 |
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舞台は、奈良時代。持統天皇の策略で処刑された大津皇子の魂と藤原南家の郎女の心の触れ合いを描く、これまた能のような物語だ。 美しい背景の中、ゆったりと動く人形、古来より変わらぬ日本人の死生観、自然ともののけと人間の関わりが描かれている。忘れてしまった感情に、ふと気づかされる想いがした。 声の出演は、宮沢りえ、黒柳徹子、岸田今日子などとっても豪華。 栗4つ。 神保町・岩波ホールにて。
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2006 03,18 23:09 |
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監督のアン・リーは、撮る映画、撮る映画、全くジャンルが違い、そのどれもが高い水準の名作ばかりだ。 ヒー ス・レジャーの演技は、驚嘆に値する。この人、実は、すごい人だったのね。「ブラザーズ・グリム」は、ひどかったけど・・・。そのことは、忘れて、とにか く今回の彼の演技は、本当に素晴らしい。本当の愛と決して偽りではないが自分を欺いている愛の狭間で揺れる男を良く演じている。映画は、主人公に感情移入 しがちであるが、奥さんの心情というのもかなり切なく狂おしいものだろう。この映画は、同性愛とか異性愛とか、そういうものではなく、単に純粋な愛の物語 だ。 また、ワイオミングの美しい大自然とギターが奏でる切ない旋律の調和が、静かな感動を呼ぶ。この映画が、心に染み込んでくるのは、この映像と音楽の功績が大きい。 ラストのヒースの演技は、映画史に残る素晴らしいもの。この映画は、余韻に酔う映画だ。 アン・リーは、次に何を見せてくれるのだろう。 栗4つ。 チネチッタ川崎 スクリーン6にて。
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2006 03,18 20:10 |
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話はたわい も無いのだが、ホラーやサスペンス、ラブ・ロマンス、スピード感溢れるアクション・シーンを散りばめ、ディテールまで凝りに凝った映像には、驚嘆、驚愕、 抱腹絶倒だ。本当に粘土なの?と疑ってしまうほど、登場人物は、表情豊かで生きているよう。特に、大活躍を見せる犬のグルミットには、立ち上がって拍手喝 采を送りたい。 前半のいつもながらの楽しい雰囲気と、中盤、うさぎの化け物の謎を解くグルミットの大活躍がなんともすごいサスペンスとアクションになっている。クライマックスのアクション・シーンも迫力満点で、大興奮! 悪者役のうさぎたちも可愛い。特に空に舞上がるシーンは、いったいどうやって撮影したのだろうと、もうびっくりしちゃう。 CGのアニメには無い、人間の温かみを感じる最高に楽しいエンターテイメント超大作だ。栗4つ。 TOHOシネマ川崎、スクリーン5にて。
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2006 03,12 22:28 |
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と、 一つ一つのシーンは、印象的で素晴らしいのだけど、全体的には、冗長で中だるみの感は、否めない。ジョニーの音楽性より、ジョニーとジューンのラブ・ロマ ンスに焦点があたっている恋愛ドラマ。ファンとしては、あの曲がどうして生まれたのか、その辺をもっと描いてくれたらと思った。 また、ボブ・ディラン本人とのからみとかも全く登場せず、ちょっと寂しかった。(ジェリー・ルイスとかロイ・オービソンとかプレスリーは出てくるけど・・・) ア カデミー賞を取ったウィザスプーンは、可愛いくも切ない想いを抱えた女性を上手に演じている。まあ映画の出来は、さておき、全編流れるジョニー・キャッ シュの音楽が素晴らしい。昔の曲は、ちゃんと詩が韻を踏んでいて、それでかつ強烈なメッセージを持っている。メロディーもさることながら、圧倒的に詩が美 しいのだ。 ちょっとだるい展開の映画だが、音楽と純粋な愛の素晴らしさが胸にジーンんとくる。 しかし、キャッシュの活躍したピークは、50年代と60年代。今日の観客層も年齢がとても高かったなあ。まあ、それは、さておき、ジョニー・キャッシュは、どの程度日本で人気があったのかなあ? 僕は、曲の素晴らしさもさることながら、あの渋い声にメロメロになる。 ホアキン・フェニックスは、この役を演じながら、兄リバーのことをどんな想いでいたのかと考えると、ちょっと切なくなる。 栗3つ。(期待しすぎちゃった。オープニングがあまりに素晴らしいので・・・。) 新宿テアトルタイムズスクエアにて。 |
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2006 03,11 23:30 |
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娯楽映画として、とてもよく出来ていている。ローラ・リニー扮する弁護士は、とっても良いのだが、検事役がステレオタイプ的でつまらない。 悪魔は、存在するか、それを扱った裁判ということで、脚本は、とっても良く出来ているのに、演出力が足りない。せっかくの題材なのに惜しい。もっと緊迫感ある検事と弁護士のやり取りがあれば、さらに良かったのになあと思う。 神父役のトム・ウィルキンソンは、はまりすぎ。この人、見るからに神父だ。 ホラー・シーンも、昔の「エクソシスト」に比べると、怖くないし、法廷シーンは、やはり演出が物足りない。と、ちょっと中途半端な出来だが、法廷劇での事件の回想がホラーという不思議な映画で、一見の価値あり。 栗3つ。 109シネマズ木場にて。 |
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2006 03,11 19:32 |
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2006 03,06 22:34 |
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「ブロークバック・マウンテン」は、未見なので何とも言えないのだが、「クラッシュ」が作品賞とういうのは、かなり意外だったなあ。脚本賞は、絶対確実と 思っていたが、作品賞というには、ちょっと華の無い作品と感じたので・・・。見応えはあるが、新しいエッセンスは、無いと感じたねえ。
そ れはさておき、アン・リーには、拍手を送りたい。撮る映画、撮る映画、みなタイプも雰囲気も違う。こんなにバラエティーに富んだ映画を撮り、それがまた全 てグレードが高いのだから感服する。この人は、アジア系とか人種とか関係なく、地球人が地球のために映画を作っているんだなあと思う。 ところで「ハウル」もノミネートされいたのね。日本は、アニメしかないのかねえ。宮崎アニメは、どうも良さが分からんのよね。「天才バカボン」とか「ドラえもん」の方が遥かに素晴らしいと思うけどねえ。ジブリは、ノーサンキューだな。 |
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