2008 04,20 21:18 |
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2008 04,20 18:20 |
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2008 04,19 22:21 |
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本国アメリカでは、散々酷評されているが、なかなか見応えがあった。
まずは、United Artistsの復活に、僕のような古い映画ファンは涙もの・・・。 上院議員とジャーナリストの会話、アフガンの戦場、カリフォルニア大学の教授と学生の会話の3つのシーンから構成されている。それぞれに絡み合うのだが、戦場の緊迫感がない。ただ、テレビゲームのような現代の戦争を思い起こさせる。 この映画がアメリカで受けない理由は、おそらくこの映画は、問いかけだけをしており、答を示していないところだろう。答は、見る側にある。 また、アメリカの恥部、嫌な部分を見せつけられている点だろう。 惜 しいのは、ジャーナリストとしての苦悩の部分の焦点のあて方だ。メリル・ストリープ演じるジャーナリストが何故議員の呼ばれたのか、壁の貼られた記事で表 現し、その後の「風見鶏」の台詞から、ジャーナリズムですらビジネスになってしまっていると言いたかったのだろうけど、ちょっと視点が古い。これだけでも 映画が1本撮れるほどのネタだから、逆に映画全体に散漫な印象を与えてしまう。 教授と学生の会話が、最も観客に挑戦的だ。実体験の無い輩どもの空論が世の中を動かしていることの痛烈な批判になっている。映画の宣伝は、トムとメリルの会話にフォーカスしているが、この教授と学生の会話こそが、耳が痛く、切なくなる。 70年代の奥深い映画を作っていた頃のハリウッドを彷彿とさせる秀逸なラストシーンが心に染みた。 栗4つ。 多少、気恥ずかしく、古めかしい作りが残念だが、やはりこういうアメリカ映画が観たい。 ユナイテッドシネマ豊洲 スクリーン10にて。 |
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2008 04,12 22:59 |
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オーソドックスな展開にちょっと拍子抜けだが、編集が上手でまた演技者がなかなか魅せるので最後まで飽きなかった。緊迫感もあり、たたみかける台詞もなかなかだ。
主人公が正義感あふれる善意な人間でなく、借金あり、ギャンブル好きという設定がいい。 出たがりシドニー・ポラックがまた俳優している。(笑) 人間のエゴと悪、結局自分が可愛い人たちの中で、パンドラの匣の最後に残ったものが「正義」という、その作りがやはりいい。 しかし、企業が不祥事隠蔽のために人を殺すかなあ。アメリカってそんな国なのか・・・。 ラストのジョージ・クルーニーの表情の演技が、心に染みる。 アメリカもたまにこういう良い映画を作るから、目が離せないんだよなあ。 栗4つ。展開が平凡だが、深い映画だ。 ユナイテッド・シネマ豊洲 スクリーン10にて。
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2008 04,12 13:02 |
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2008 04,05 20:09 |
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2008 03,30 19:29 |
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2008 03,30 19:27 |
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久しぶりにタランティーノにやられた。彼は、ものすごい才能があるなあ。しかし、その才能がニッチ産業で花開いてちょっともったいない。ベクトルを変えたら、もっととんでもなくすごいかつ魂を揺さぶる映画なんか作れてしまいそうな気がする。
スピルバーグなんかより遥かに天才だわ、タランティーノ。 一見、意味が無いようなお馬鹿な若者の会話は、強烈なアクション・シーンへの静かなるプロローグ。あんな内容の台詞、よく書けるよなあとまず驚いた。それもデ・パルマのようなカメラワーク、つまらん日常会話をワンカットで撮るなんざ、ありゃ覚える俳優もある意味すごいよ。 音楽のセンスは相変わらず抜群。(ちょっと懐メロ・テイストだけど・・・) 「バニシング・ポイント」、「 ダーティ・メリー クレイジー・ラリー」が台詞で出てくるとこなんざ涙が出るほど笑っちゃったよ。 一転、度肝抜くカーチェイスは、文字通り手に汗握る。これ、ビデオじゃなくてスクリーンで観て良かったあ。 理不尽な殺人。なんとなーく現代をシニカルに捉えているような気がするのは言いすぎ? しかし、やっぱりタランティーノは、すごい。才能があるということ見せつけられた映画だった。 栗4つ。 浅草中映にて。 グラインドハウスが二本立てで上映しているから、わざわざ浅草に映画観に来ちゃった。三階席まである昔ながらの映画館。天井が高く、スクリーンも大きいし、昭和にタイムスリップして映画を観たような錯覚すら覚えた。 |
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2008 03,28 21:38 |
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ありきたりの展開のロードムービーだけど、なかなかに余韻がある映画だ。
音楽がものすごくしびれるぅと思ったらライ・クーダーだった。 独特の映像と演者のドアップで、実は物語では丁寧に描かれていない背景を語ろうとしていた。 相変わらずうまいレイチェル・ワイズ、「スター・ウォーズ」よりずっと良いナタリー・ポートマン、ほんでジュード・ロウが久しぶりに良いねえ。 ノラ・ジョーンズは、大好きだけど、彼女が音楽で表現する魅力に値するものは無かったねえ。まあ、初主演だからってこともあるけど。 映画そのものよりも、ライ・クーダーの音楽とノラの歌が余韻を与えてくれたのかも。 デート向き。素敵なラブ・ストーリーだ。 栗3つ。 ユナイテッドシネマ豊洲スクリーン7にて。 |
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2008 03,27 21:40 |
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映画としては、荒い作りだが人物が面白く魅了される。
全編を駆け巡る有名人のポートレートは、なるほど人々をあっといわせるだけのことはある。 挿 入される有名人のインタビューが面白い。子供のようにはしゃぐ気のいいおじさんのキース・リチャーズを初めて見た。ベット・ミドラー、ウーピー・ゴールド バーグ、オノ・ヨーコ、パティ・スミス、どれもとても印象的だ。ただ、せっかくの面白さが字幕に出ていない。最近つくづく翻訳って無意味だと感じる。 全体的に明るい雰囲気で撮られているので、スーザン・ソンタグとのエピソードが付け足された程度の扱われ方で、人生の光と影、幸福と哀しみの明るい側面だけが強調されてしまう。 写真界での成功は、何の苦労もないような描かれ方だが、もうちょっと彼女の苦悩などがでていればと思った。 されど、そうしたことを差し引いても、アニーや被写体である有名人や関係者とのエピソードは、本当に楽しい。魅力的な人間の機知に富んだ会話は、それだけで心が豊かになる。 音楽もいい。 栗4つ。 シネカノン有楽町2丁目にて。 |
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