栗ッピング
毬栗日記、棘あります


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2009
12,27
19:06
喜劇 駅前漫画 (★★★☆☆)
CATEGORY[映画]
森繁久彌の追悼記念の特集上映を観てきてた。12月上旬からやっていたんだねえ。既に何本もスクリーンで観たかったものを見逃しちゃった。残念。

今作は、アニメも混じった異色作。おもちゃ箱をひっくり返したような世界が広がる。宇宙のシーンやフランキー堺が乗る車などレトロなテイストがたまらない。

大好きなフランキー堺も魅力的なるも、森繁久彌の演技力と存在感はもう圧巻。こんな素晴らしい役者が日本にいたことを誇りに思う。

今回は、森繁とフランキーのからみが少ないが、森繁・伴淳三郎・三木のり平が料理の素材で絵を描くシーンと森繁が川原で子供たちにパンを買ってあげるシーンがもう秀逸。

ドタバタに徹していて、なんとも微笑ましく、楽しい。

九重佑三子版『コメットさん』に出ていた子役の蔵忠芳が、懐かしい。もう涙が出ちゃう。

栗3つ。
銀座シネパトス2にて。

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http://kuribo.blog.shinobi.jp/Entry/1609/喜劇 駅前漫画 (★★★☆☆)
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2009
12,05
23:00
カールじいさんの空飛ぶ家 (★★★★☆)
CATEGORY[映画]
観る度に技術が上がっている。最初に流れる短編の雲の描写がすごい。

さて、本編。人間のCGは、まるでパペットみたいだった。オープングの台詞を抑えた演出は、微笑ましくもあり、ちょっと切なくもあり、この辺がピクサー、上手だよなあ。

じいさんが風船で旅立つきっかけとなるところが妙に厳しい現実をつきつけられるが、飛び立ってからの展開は、冒険心に溢れ楽しい。犬の首輪に付いている機械が、「それゆけスマート」ばりの馬鹿馬鹿しさで最高!

単純明快な冒険活劇だけど、夢とロマンの物語に、童心に返って素直に楽しめる。
願わくば、南アメリカに着くまで、もうちょっと何かあれば良かったのになあ。

目新しいさは無いけど、アメリカ映画らしい突拍子もないギャグセンスに大笑いし、ちょっと切なくしんみりなったりして、とてもよい出来に仕上がっている。

家が飛び立つシーンは、なんとも素敵!細やかな描写がとてもいい。
栗4つ。ユナイテッドシネマ豊洲スクリーン1にて。

ただ、何故3Dかは疑問。別に何も飛び出して来ないよ。

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http://kuribo.blog.shinobi.jp/Entry/1590/カールじいさんの空飛ぶ家 (★★★★☆)
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2009
12,05
17:48
戦場でワルツを (★★★★☆)
CATEGORY[映画]
斬新な映像と印象的なスタイルで失われた戦争の記憶を捜し求める度肝抜くドキュメンタリー。強烈で残酷、時に恐ろしいまでの美しさを見せる戦争の描写を独特のアニメーションで綴った驚きの作品だ。

夢の映像、消え去りたい記憶と無かったはずの記憶との狭間で、関係する人々へのインタビューを通して、徐々に真実に近づいていく。

ナチス・ドイツ時代には、被害者だったユダヤ人。彼らの子孫が中東で行ったことは、何だったのか?そして、それは今も終わっていない。

スクリーンから津波のように溢れ出す強烈で残酷なメッセージは、印象的な音楽とともに心の底にやりきれない余韻を残す。

今年、見逃せない1本。栗4つ。とにかく、この映画は、体験すべき。
シネスイッチ銀座にて。
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http://kuribo.blog.shinobi.jp/Entry/1589/戦場でワルツを (★★★★☆)
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2009
11,23
23:24
「親」/「恋も忘れて」
CATEGORY[映画]
京橋郵便局へ小包を取りに行く途中、東劇の前を通ったらTOKYO FILMeXの特集で「ニッポン★モダン1930」というのをやっており、思わず入場。どんな内容の映画かも知らずに・・・。

「親」 (★★★☆☆)
サイレント映画で、ピアノ(キーボード)の生演奏付き。
度肝抜かれるアングルと日本の田舎の山河の美しさにメロメロ。もう終始、恍惚とした思いで映像に酔いしれる。
簡易保険局の宣伝映画として作られたため、ラストは、「簡易保険」に入りましょうのPRなのだが、継父役の新井淳のあまりに自然な演技にこれまた度肝抜かれた。
栗3つ。

「恋も忘れて」 (★★★★☆)
こちらも上作と同じ清水宏監督のもの。これが戦前の作品とは驚き。1950年代かと思うほどのモダンな内装のホテルやアパートの美術にびっくり。
これまた、アングルが素晴らしく、カメラワークにも惚れ惚れ。
そして何よりも桑野通子の美しさよ。どことなく原節子ふうな清楚な風情。31歳で死んじゃったんだって、それを知って切なくなった。
それ以上に、映画のラストがむごい。まあ、こうしないと終われないのかもしれないけど、こんなにも救いが無いラストもつらいのお。
弱者がいつか報われて成功するなんてことはなく、弱者は弱者のまま、でも少しの勇気を振り絞って、そして消えて行く・・・。
ああ、切ないなあ。見終わってから、なんか電車に乗って帰る気になれず、東銀座から家までとぼとぼ回り道、寄り道をしながら歩いて帰る。
ああ、切ないなあ。でも親子の情愛って、確実に戦前の方が美しくそして麗しいものだったのだなあ。
栗4つ。

日本が美しかった時代に、ちょっと戻りたい。

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http://kuribo.blog.shinobi.jp/Entry/1580/「親」/「恋も忘れて」
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2009
11,20
21:12
イングロリアス・バスターズ (★★★☆☆)
CATEGORY[映画]
タランティーノの新作を観てきた。予告編から、ドタバタ喜劇かと思ったら違った。まあ、ニヤニヤしちゃうようなふざけたシーンは、満載なんだけど、オープニングのフランスの村での緊張感と緊迫感は、なかなかだったよ。

かなり悪趣味で、殺戮シーンなどは、ホラー映画顔負けだけど、この残酷さがタランティーノだねえ。普通のアメリカ映画だったら、絶対殺されないような人まで、どんどん殺していくよ。

1976年のイタリア映画『地獄のバスターズ』のリメイクなんだってねえ。こんな荒唐無稽な映画が、すでにあったのだね。

いちおうブラッド・ピットが主演。ものすごい南部訛りは、台詞が聞き取りにくい。

真の主役は、ナチの大佐役のクリストフ・ヴァルツだねえ。ブラッド・ピット他すべての役者が完全に食われていたよ。

これ意外と観る価値あるよ。殺戮シーンは、かなり気持ち悪いけどね。
栗3つ。ユナイテッドシネマ豊洲スクリーン10にて。

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http://kuribo.blog.shinobi.jp/Entry/1575/イングロリアス・バスターズ (★★★☆☆)
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2009
11,07
22:36
スペル(★★★☆☆)
CATEGORY[映画]
「死霊のはらわた」のサム・ライムが、ホラーに帰ってきた。ということで期待しすぎちゃったかなあ。

おばあさん役の人は、怖いねえ。
でも、それ以外は、あまりに最新の特殊効果に頼りすぎ。昔の映画のおどろおどろしさや心理的に責めてくるあたりが弱いよなあ。

突然びっくりさせて、特殊効果で見せる、というようなもので、映画というよりテーマパークのアトラクションって感じ。

脚本もちょっとなあ。伏線の張り方が下手で、見え見えのラストへ一直線。途中で、緊張感が途切れてしまった。

うーん、怖い映画観たいなあ。

栗3つ。
ユナイテッドシネマ豊洲スクリーン9にて

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http://kuribo.blog.shinobi.jp/Entry/1553/スペル(★★★☆☆)
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2009
10,31
23:47
THIS IS IT (★★★☆☆)
CATEGORY[映画]
マイケル・ジャクソンは、それほど愛着もなく、特に関心がなかったのだが、こうした映像を観ると稀代のエンターテイナーだったのがよく分かる。彼がいない世界というのは、ちょっと寂しい気がする。

ただ、マイケルのコンサートが観たいかというと、別にそれほどでもなく・・・。

でも、「オフ・ザ・ウォール」という曲は好き。今回、使われてなかったけど。あとねずみの「ベンのテーマ」も好き。今回、使われてなかったけど。

コンサートは、シンプルなのが好きなので、ダンサーとかいらない。歌と演奏だけあればいい。

ミュージカル・ショーと思えば、素晴らしいのだろう、きっと。

栗3つ。ユナイテッドシネマ豊洲、スクリーン10にて。

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http://kuribo.blog.shinobi.jp/Entry/1548/THIS IS IT (★★★☆☆)
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2009
10,24
23:59
REC2 (★★☆☆☆)
CATEGORY[映画]
前作を観ていないのだが、どうやら前の方が良く出来ていたらしい。

もっと怖い映画を期待していたのだけど、どうもビデオカメラで撮影しているパターンのものは集中力が切れてしまい苦手だ。

スペイン映画は、「さよならの子供たち」や「パンズ・ラビリンス」などホラーテイストものに傑作が多いので期待していたんだけどねえ。

栗2つ。
ユナイテッドシネマ豊洲スクリーン2にて。

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http://kuribo.blog.shinobi.jp/Entry/1545/REC2 (★★☆☆☆)
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2009
10,23
23:51
陸軍 (★★★★★)
CATEGORY[映画]
田中絹代の特集中の京橋・近代フィルムセンターへ。今日は、「陸軍」を観る。並木座で何度か観ているのだけど、フィルムセンターの大画面で観られるのは嬉しい。

これは、昭和19年に陸軍の依頼により制作された戦意高揚映画である。そこかしこに、戦争賛美と天皇崇拝のシーンに当時の世相がよく現れている。前 半は、現代人が見ているとちょっと恥ずかしくて笑ってしまう台詞が多いが、後半、場面が福岡になってからは、笠智衆、東野英治郎の頑固者親父の応酬が良く 出来た喜劇になっていて笑いを誘う。

戦争で死ぬ軍人の死生観には、相容れないものがあるが、家族の団欒の風景は、温かくそして日本人が失った豊かさがある。

この映画は、戦意高揚目的で作られたが、そこかしこに反戦のメッセージが見え隠れする。当時、これが公開されたのが不思議なくらいだ。事実、監督の木下は、この映画公開後、戦争が終わるまで映画を撮れなくなったが・・・。

恐らく、当時の多くの人が抱いていた戦争に対する感情を東野英治郎演ずる男に投影させているのだろう。戦地に行った息子を心配したり、日本が負け るかもしれないなどを台詞を言わせている。実際、そうした声をあげる人がいて、それを押さえる意図があったのかもしれない。映画の中では、戦友の愛情の中 にそれらは諭されてしまう。

しかし、ラストにこの映画は、映画の持つ巨大にして崇高な力を剥き出しにする。凱旋行進を行う息子を追う田中絹代の名演と驚くほどリアリスティッ クなカメラワークに、涙がぽろぽろ溢れてくる。日本映画史上最高の演技の10分間だ。台詞を押さえ、福岡の街をラッパの音を頼りにさ迷う田中、そして当時 も多くの人の涙を誘ったであろう迫真の演技は、いつまでも胸に突き刺さって離れない。

栗5つ。映画は、力を持っている。
京橋・近代美術館フィルムセンターにて。
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http://kuribo.blog.shinobi.jp/Entry/1543/陸軍 (★★★★★)
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2009
10,12
16:49
リミッツ・オブ・コントロール (★★★★☆)
CATEGORY[映画]
久しぶりのジム・ジャームッシュ作品。前作「ブロークン・フラワーズ」がびっくりするくらい分かりやすい映画だったので、かえって今回の作品の方がジャームッシュらしく、懐かしい。

好き嫌いは分かれるだろうね。単調なリフレインは、なかなかに忍耐を必要とする。

つっこみどころはたくさんあるんだけど、やっぱりこの映像と音楽には、心底酔ってしまう。どちらかというとワンシーン、ワンショットが好きな僕だけど、彼の短いカットと渋い音楽をあわせた編集には、グッとくる。

そして台詞だ。字幕を見ているだけだとつまらないが、英語とスペイン語がまるで旋律のようで耳に心地よい。また、深遠な台詞はそれだけで詩のように美しい。

ジョン・ハート、ティルダ・スウィントンの演技がグッときた。また、スペインが舞台というのが不思議な雰囲気を醸し出すのに成功している。

この映画は、ピンク・フロイドの音楽のように狂おしいまでのリフレインで、繰り返される人生のテーマの中にいろんなことを考えてしまう。

想像力への旅。そんな映画だ。
大好きなビル・マーレイをアメリカ人としてしまい、誇り高く奢れるものの象徴にしてしまったところがちょっと短絡的な感じがしてしまった。もっと深遠なるもの、または決着をつけない方が個人的には良かったかな。

工藤夕貴の演技は、名優陣の中で浮いていたが、日本語の台詞「宇宙に中心も端もない」というのは好き。

シネカノン有楽町2丁目にて。
フラメンコのシーンも好き。栗4つ。
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http://kuribo.blog.shinobi.jp/Entry/1529/リミッツ・オブ・コントロール (★★★★☆)
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