2010 08,02 23:45 |
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今回も度迫力なバイオレンス・シーンが満載だ。まあ、どこまで本人がやっているか分からないけど、テイストとしては、女版ボーン・アイデンティティーという感じ。 CGを極力使わず、体当たりのバイオレンス・シーンと昔ながらの迫力あるカーチェイスは、ハリウッド映画が古き良き時代の懐古というか、本来の映画の姿に帰ろうという気持ちの表れか。 さて、今作は、主人公のソルトが悪人なのか善人なのか、なかなか分からないようになっている。一応、二重三重に伏線が張ってはあるが、まあ、それほど目新しいものは無いねえ。 つまらない映画ではないけれど、「インセプション」を観た後では、かなり物足りない。 それにしてもアメリカ映画よ、ここまで無闇に人を殺さねばならなない必然性ってあるのかなあ。女一人にいくらなんでも、特殊訓練を受けたシークレット・サービスが大勢かかっても太刀打ちできないって、どうなんじゃろ? うーん、そして、このソルト、ボーンみたくシリーズにするつもりなのか? 栗3つ。 ユナイテッドシネマ豊洲スクリーン10にて。 |
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2010 07,24 23:27 |
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『マトリックス』の夢版かなあと最初思って観てたけど、二重三重に夢が重なり、夢が層になっていく。各層は、その上位層での出来事に影響されるのがこれまた面白い。第二層での無重力のバイオレンス・シーンは、超最高! 夢の中のありえない世界にCGが使われているけど、基本は、CG無しのアクション・シーンが多く、冒険、アクション活劇として大いに楽しめる。 傑作『エターナル・サンシャイン』以来の脳味噌の中の大冒険という感じだ。 ただ、難を言えば、これほどの設定を思いついたなら、もうちょっとストーリーを考えて欲しかったなあ。主人公のディカプリオと妻のエピソードは、なんだか『惑星ソラリス』の真似っぽいし、そうなると当然あちらの深い人間洞察に勝てるはずも無く・・・。 これで、ものすごい人間心理の描写があったら最高だったんだけどね。 他人のアイデアを盗むにあたり、脳味噌に記憶されているものから盗んじゃおうってことで、夢に中に入って探し当てるというのがすごいよなあ。映画は、それをさらに進めて、他人の夢に乗り込んで別の考えを植え込んじゃおうというのだ。この辺のアイデアがノーランらしい。 ノーランの処女作『フォロウィング』を思わせる時間軸の崩壊とその再構築を観客の脳味噌に投げ込んじゃうというのが、知的冒険アクションって感じでいいねえ。 まあ『エターナル・サンシャイン』ほどの奥深さはないけど、アクション映画としては、大いに楽しめる。脳味噌をフル活動させて、今、どこの層で何が起きているかを考えながら、手に汗握るアクションを満喫してほしい。 この夏、お薦めの一本! 面白かったあ。 栗4つ。 ユナイテッドシネマ豊洲 スクリーン10にて。
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2010 07,24 19:24 |
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2010 07,16 23:49 |
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あー、馬鹿みたいにくだらん映画だよ。 だいたいプレデターのあの顔、なに? あの顔、文明のかけらもないじゃない?なんで、あんなすごい武器とか宇宙船とか持っているのよー。 それからもういい加減、変な日本人は勘弁してほしい。呆れて開いた口が塞がらんわ。その日本人役の俳優、調子こいて来日しているし。誰も望んでないっちゅーの。ひどすぎる、あの日本人。 脚本がダメ、映像もダメ、役者もダメ、もう何から何までダメ、ダメ、ダメ。 なんで観ちゃったんだろう。 こうなることは分かっていたのに・・・。 栗一つ。ユナイテッドシネマ豊洲 スクリーン2にて。 |
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2010 07,08 14:26 |
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今度の「トイ・ストーリー」は、これまでの2作とは全く違う。チラシやポスターからも分かるとおり、お馴染みのキャラクターの表情は、どこか寂しげだ。今作のテーマの一つ「別れ」を予感させている。おもちゃの側からするとそれは、「遊んでもらえなくなる」「捨てられる」を意味する。
(C)Disney / Pixar. All Rights Reserved. (この画像は、ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン株式会社から許可をいただいて掲載しています。) 「トイ・ストーリー3」は、綿密に練られたストーリーが本当に良く出来ていて、大人の鑑賞にも堪えうる作品になっている。そればかりか、ホラー映画チック な場面や「エイリアン3」?と思うほどの破滅的な展開を見せる件もあり、小さい子供にはちょっと刺激が強すぎだろうという場面もある。 そうは言っても「トイ・ストーリー」、オープニングのインディアナ・ジョーンズ真っ青の冒険活劇や「スター・ウォーズ」のエピソード4を彷彿させるゴミ処理坑でのアクション・シーンは手に汗握る展開だ。アメリカ~ンなギャグも満載で、本当に楽しめる作品になっている。 この夏お薦めの映画の筆頭であることは間違いない。「1」と「2」を観ていなくても楽しめるけど、観ているとメイン・キャラクターたちの気持ちに感情移入できてさらに良し。 しかし、ひねくれ者の僕としては、一番魅力的なキャラクターは、今回の悪役のピンクのクマのぬいぐるみ(名前忘れた)。可愛い顔して悪の権化、うーん、魅力的。他のキャラクター達がいい奴すぎて、また悪い奴も最後には改心して良い子ちゃんになっていくなか、このピンクのクマだけは、徹底して悪なのだ。身勝手で我がままで自分さえよければいいというところが、ぬいぐるみのくせにやけに人間的だぜ。 おもちゃに上手に人間を投影しているピクサーのクリエイターたち、奴らやりおるな。 あと、毎度恒例の短編も今回はすごい。「Day&Night」という作品だけど、こちらもウィットに富んでいて、また見せ方が非常に上手い。はっとするような技術も憎いぜ。 栗4つ。 アジャイルメディア・ネットワーク主催のブロガー試写会にて。
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2010 06,26 23:21 |
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でも、なんともありきたりな脚本。 ・かつてのスター、今は落ちぶれてアル中 ・酒と煙草に溺れる日々 ・若い新しいスターに抜かれて寂しい日々 ・シングルマザーとの恋 ・かつての妻との間にできた疎遠な子供に会いたい これって、ミッキー・ロークの「レスラー」がカントリー・シンガーになっただけじゃん。だったら、「レスラー」の方がずっとずっと心に染みるわあ。 まあ、ラストがいいので、観終わった後は、素敵な気分になるけどね。 栗3つ。TOHOシネマズシャンテ2にて。 ジェフは、とってもいい。 |
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2010 05,22 21:18 |
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3Dの魅力は、立体というよりその奥行きにある。また画面が二重にぶれているので海賊版のための盗撮抑止効果もある。が、偏向フィルムの眼鏡を掛けるため、画面が暗くなるのが欠点か。 ティム・バートン監督+ジョニー・デップ。いったい何回目のコンビ作品なんだろう。やはり、「シザーハンズ」は超えられないねえ。あ、「スリーピーホロー」も良かったなあ。 何がダメってやっぱり脚本でしょ。ストーリーが陳腐で意表つく展開もなく、残念な物語だ。 赤の女王を演じるこれまたバートン映画常連のヘレナ・ボナム・カーターがド迫力の演技。それだけかなあ見所は。ヘレナ・ボナム・カーター、「眺めのいい部屋」では演技派女優の筆頭かと思ったけど、このところイロモノ女優になっちゃったなあ。この人の演技力はすごいので、もったいないと思うよ。 白の女王のアン・ハザウェイは、ダメだねえ。なんじゃありゃ、学芸会の出し物かって感じの演技だね。 不思議の世界がそれほど不思議じゃないんだよなあ。体が大きくなったり小さくなったりするというオリジナルにあったテイストが一番面白かったりして・・・。 それから、ディズニー映画だったからかなあ、バートン映画に特有のダークでグロテスクなテイストが抑えられてしまったのが残念だったなあ。 3Dを観るための、アリス・イン・CGランドって感じ。栗二つ。 ディズニーランドのアトラクションと考えればいいのかも。 TOHOシネマズ六本木ヒルズ スクリーン7にて。 にっし君が「ポップコーン食べたい」と言うので、「何で?」って聞くと、「映画館ってそういう風情だから」というのが、当たり前すぎてなんとも新鮮だったよ。そう言えば、一年間に100回くらい映画館に来るのに、ポップコーン食べながら観たことって無かったかも。 うーん、かえって斬新ってことで、キャラメル・ポップコーンを買って座席に。ありゃ、ポップコーン止まらないわ。バクバク食いながら映画鑑賞しちゃった。 |
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2010 05,16 22:19 |
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日曜の夜は、銀座シネパトスの特集上映「シナリオ作家・水木洋子と巨匠たち」へ。
今日観た映画は、どちらも50年以上前の作品。日本映画が黄金時代と呼ばれていた頃だ。 「驟雨」 (★★★★★) この映画は、大好きで並木座や近代フィルムセンターで上映される度に観に行った。成瀬の作品は、「浮雲」や「晩菊」などえげつないほど重苦しいものを思い浮かべてしまうが、この作品は、とにかく軽やかで明るく楽しい。 倦怠期を迎えた夫婦のやりとり。ただそれだけだ。延々と日常どこにでも転がっている風景や会話が続く。それなのに、何度観ても飽きない。男と女、市井の人々の悲喜こもごもがたっぷりと描かれている。まるで落語と共通するような人間の普遍性を描いている。 何でもない何気ない話がこんなにもドラマチックでロマンチックでセンチメンタルなのだ。 ラストの紙風船のシーンは、一言で表せない「人生」というものを不思議な形で表現している。これからも何度でも観たい愛すべき作品だ。栗5つ。 「おとうと」 (★★★☆☆) 1960年のキネ旬第1位とカンヌで審査員特別賞を受賞している名作、なんだけど・・・。 日本的美をスクリーンに投影した映像の美しさは、素晴らしい。 されど、傍若無人で我侭で荒くれ者の弟がなんでこんなに家族に愛されるのかは疑問だし、そんな奴が病気になったって観ているこちらは何とも思わん。それより早く死ねとか思っちゃうよ。 まあ、ありがちな展開とストーリーだね。姉と弟の不思議な愛情ってのが隠れたテーマかもしれないけど、うーん、あまり感情移入できず・・・。 多くの有名俳優が出演しているが、田中絹代の圧倒的存在感に全てが霞んでしまう。田中絹代、すごすぎ。こんな女優、この人以前にもこの人の後にも観たことがない。栗3つ。 |
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2010 04,11 23:53 |
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三島由紀夫主演の貴重な作品。すっごい昔に大井武蔵野館で観て以来だなあ。
三島由紀夫が裸になるシーンが多いけど、土台が無いところに無理やりボディビルしていて、はっきり言って貧相な体。脚が細すぎ、ヘビメタバンドの兄ちゃんかって感じ。 三島のぎこちない演技は、なんだか笑っちゃうけど、だんだんと見入ってしまうから不思議。 若尾文子は、上手いねえ。自然だし、それでいて当時の強い女を良く演じている。 水谷八重子は、変わらない。バナナの歌に笑っちゃった。 驚きなのは、船越英二。演技うますぎ。超かっこええ。 当時の日本の風景もたまらない。栗3つ、銀座シネパトス3にて。
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2010 04,11 23:49 |
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