2011 09,03 23:06 |
|
『LIFE IN A DAY 地球上のある一日の物語』という映画を観てきた。この作品は、リドリー・スコットとトニー・スコットの兄弟の会社がプロデュースしたドキュメンタリーで、2010年の7月24日にYouTubeに投稿された映像を編集したものだ。寄せられた映像の投稿は、8万本で約4500時間。それが90分の作品になっているんだけど、まあ編集が見事だった。
何でもない一日、ある者はこの世に生まれ、ある者は働き、ある者は旅をし、ある者はただ徘徊し、ある者は笑い、ある者は泣き、ある者は踊り、ある者は愛し合い、ある者は死ぬ。およそ、世界中のあちこちで日常起きているこれらの出来事が何故かとてもドラマチックである。何でもない日が毎日綴られて、それが人生なんだとしみじみとする思いがあった。 YouTubeの映像だから素人っぽいものが多いのかと思ったが、投稿にはプロやアマチュアのカメラマンのものが多く(そういうものを選んだのかな?)、美しい映像あり、はっとするアングルがあり、また目や表情の捉え方も映画のようでもあった。もちろん素人の微笑ましい映像もたくさん使われている。 何でもない一日の市井の人々の生活に、この地球の文化の多様性を感じた。 上映劇場は、こちら。何故かユナイテッドシネマが多いな。 栗4つ。ユナイテッドシネマ豊洲 スクリーン11にて。 |
|
2011 09,03 20:38 |
|
動物の生態の映像は興味深いのだけど、この手の作品にはかなり飽きてきていた。今回もどうしようかなあと思ったのだけど、ユナイテッドシネマ豊洲のスクリーン10(都内で一番大きいスクリーン)で上映していたので、それならばと観に行ってきた。
BBCの動物ドキュメンタリーのクオリティーはものすごく高い。特にさまざまな角度からの解説も加えたアッテンボローのシリーズには驚愕し、感動した。同じBBCものながら映画版は、かなりのダイジェスト版になっており、地球上のあらゆる場所、多くの動物を扱っているだけに一つ一つのパートが短く全体的に散漫の印象だ。どこかで観たことある(というかアッテンボローのシリーズではもっとすごい映像を観た)ものばかりで新しいものや、すごいと思うものは少なかった。映像の美しさでも過去の作品に劣る。 何匹目のどじょう?残念な出来。そろそろ別の視点を考えたいね。栗2つ。 ユナイテッドシネマ豊洲 スクリーン10にて。 |
|
2011 08,17 23:25 |
|
『紙兎ロペ』をご存知かな? TOHOシネマズの一部劇場で映画が始まる前に上映しているショート・ムービーだ。ほんわかとした笑いのテイストがたまらなく、すっかりファンになってしまった。もともと映画好きではあるのだが、最近は、このロペが映画本編よりも楽しみになってきた。
おなじくロペ大好きなにっし君と毎月「ロペ会」と称して映画を観に行っている。もちろん映画本編自体も楽しみなのだが、ロペの新作を見ることに重点が置かれており、TOHOシネマズでもロペが上映されている映画館を選ぶことになる。何故か家から近い銀座の日劇やスカラ座では上映していなく、TOHOシネマズ六本木ヒルズに行くことが多くなるねえ。シャンテでも上映しているんだけど、シャンテでかかる映画とはかなり雰囲気がかけ離れていると思うんだよねえ。どうして日劇やスカラ座でやらないんだろう?謎だ なんとその『紙兎ロペ』の第二弾DVD発売記念ということで、これまでの全作上映と未発表作品が観られるイベントがTOHOシネマズ六本木ヒルズであった。スクリーン7という一番大きい劇場でロペ全作上映を満喫した。 これまではくすくすと笑ってしまい、またそれがいつまでも思い出し笑いみたいにじわじわと残る感じだったのだが、今回は、抱腹絶倒の「試食」、ちょっとしんみりハートウォーミングな「キャプテン・ペガサス」など新境地を見せてくれたねえ。お寺で焼き芋焼いているエピソードも面白かったなあ。まだ観てない人はお楽しみに。 上映後のトークショーには、脚本・監督の内山勇士さんとアニメーション担当の青池良輔さん、そして今回ロペの新作で声優に挑戦したAKB48の篠田麻里子さんが登場。驚いたというか、やっぱりというかロペの登場人物たちの声は、すべて内山さんが1人でやっていたということ。そして嬉しい発表としては、来春、劇場版『紙兎ロペ』が公開されるということ。これも今から楽しみだ。劇場版の方にも篠田さんは声優として登場するみたい。 タイトルは、『紙兎ロペ』なのだか、面白いのは圧倒的にロペの先輩のアキラ先輩だ。このアキラ先輩の傍若無人ぶりがたまらない。 もう一つ、背景画が面白い。おそらく実在する下町の風景を利用していると思うのだが、CASIOのデジカメのHDRアートモードで撮影したような雰囲気がたまらん。ロペのロケ地(?)を探す聖地巡礼している人もいるみたい。 このほんわかワールドをぜひ劇場で。 |
|
2011 08,14 12:22 |
|||
この映画は、賛否が分かれそうだなあ。テレンス・マリックは、40年間で5本の映画しか監督していない。されど、『天国の日々』一本だけで、この監督は、映画の神様だなあ。
今作も、前作『ニュー・ワールド』同様、溢れ出るイメージの洪水は、まるで映像化された交響曲のよう。音楽に映像を付けたような奇跡の編集は、ディズニーの『ファンタジア』を彷彿させる。 今回、一番驚いたのは、テレンス・マリックが、CGや特殊効果を使用したこと。宇宙的広がりと地球誕生から太古の世界を圧倒的な映像美で描く序章は、まるで『2001年宇宙の旅』の猿人が投げる骨から宇宙船に切り替わるあの名場面を思い起こした。 宇宙や地球の誕生からしたら、ちっぽけな人間の営み。長々と見せられた太古の物語の後に、正直どこにでも転がっている退屈なある家族の日常がさらに延々と描かれる。さしたるストーリーもなく、観客は、登場人物の断片的な記憶の反芻に引きずられる。 娯楽的な側面は少なく、楽しい映画を期待してくると不満になるだろう。ブラッド・ピット主演ということで大劇場での公開となっているが、かなりの人ががっかりするだろうね。 また、これまでのマリック監督のファンもちょっと驚くかもしれない。特殊効果やそうは言っても物語として面白かったこれまでの作品とはかなり違ったものになっている。 家族の物語のようにも思える。しかし、神の存在と人間の死生観を問いかける深い作品になっている。死んだらどうなるのかねえ?宇宙から見たらそんなのどうでもいいこと。どうでもいいことに一喜一憂しているのが我々。でもそれが素晴らしき人生。考えると深みにはまっていくなあ。 溢れ出す映像の波を心で受けとめ、神、生と死について考えたい。 栗4つ。TOHOシネマズ六本木ヒルズ スクリーン2にて。 恐竜にも慈悲があるのかなあ?
|
|||
2011 07,31 23:59 |
|
スティーブ・マックイーンって苦手だったので、彼の映画はほとんどスクリーンで観てないんだよなあ。これは、サスペンスとしてもアクションとしても定評がある作品だったので観てきた。
なるほど、時代の雰囲気がよく出ていて、緊張感あふれるサスペンス映画になっていた。アクション・シーンもサンフランシスコのカーチェイスは、さすがもとレーサーの監督だけあり、実際のスピードで撮影しているところがすごい。ただ、ほとんど車が走ってないねえ。当時は、交通量が少なかったのか、車を遮断して撮影したのか、分からないけど。 ラストの空港での追跡劇もびっくり。よく撮影許可下りたよなあ。パンナムの飛行機がたくさん注機されてて懐かしくて、涙ちょちょぎれた。 一方、ドラマの方は、薄っぺらい。大好きな美人女優ジャクリーン・ビセットが出ているのに、なんて扱い。ただのお飾りで、全くメインのストーリーに絡んでこない。残念。 スティーブ・マックイーンが全く笑わない。クールと言えばそうなんだけど、人間味がないよなあ。そういう設定なのかもしれないけど。 アクション・シーンはすごかったけど、ドラマにもうちょっと厚みが欲しかった。されど特撮が無い映画って、本当にすごいよなあ。 栗3つ。 TOHOシネマズみゆき座にて。 |
|
2011 07,31 23:20 |
|
超お下劣なコメディ。主役3人と「トランスフォーマー」にも出てた怪しいアジア人のキャラクターが最高に面白く、前作とほぼ同様の展開にも関わらず最後まで楽しめる。
ここまでくだらなくて、ばかばかしくて、エログロナンセンスだと許せちゃうね。どうせやるならとことんやるべきだ。 六本木でみたらR18だったんだけど、それ以外の映画館ではR15版の公開だったらしい。どこが違うのか分からないけど、多分、R15の方はぼかしが入っているのかなあ?六本木バージョンでは性器がちらちら露出してたからなあ。 暇つぶしには、最適の映画。もちろん観終わった後、何も残らない。 栗3つ。TOHOシネマズ六本木ヒルズ アート・スクリーンにて。何故にアート? |
|
2011 07,31 22:55 |
|||
この映画が大きなスクリーンで観られるなんて、もうそれだけで感激。
友だちのノートを間違って持って帰ってきた主人公の少年が、それを返しに隣村のどこに住んでいるか分からない友だちの家を探して返そうとする物語。ただ、それだけ。ただ、それだけなのに、スクリーンに釘付けになる。永遠にこの物語が終わらなければいいのにとさえ思う。 すべてが素人の子供たち。どうしてこんなにも芸達者なのか、驚くべき表情と表現力に脱帽。 主人公の少年が村を彷徨う中、出くわすのは身勝手な大人たち。その台詞の節々に、固陋で相手を理解しようとしない、各々の自己中心的な姿を子供の視線からあぶり出す。 夜の村の暗い通りに浮かぶ窓や扉の意匠が印象的だ。 人間への鋭い洞察、自然への畏敬の念、少年の純粋な気持ちが胸を打つ。心が豊かになり優しい気持ちになれるラストシーンが秀逸。 栗4つ。キアロスタミ監督は、すごい! TOHOシネマズ六本木ヒルズ スクリーン2にて。
|
|||
2011 07,29 22:31 |
|
予想通りだったけど、まるで中身がない。ストーリー展開が1作目と一緒だね。最後のクライマックスも場所がシカゴに移っただけだねえ。
アポロ計画とか、スペースシャトルの事故とか、その裏でトランスフォーマーがかかわっていたのよん的な脚本なんだけど、なんともお粗末。もうちょっとアイデアなかったんだろうか。 フランシス・マクドーマンド、パトリック・デンプシー、ジョン・タトゥーロにジョ・マルコヴィッチと脇役がやたらと豪華。だから、もしかしたらって期待しちゃった。でもやっぱり退屈だったねえ。 「ハングオーバー」のケン・チョンが同じような役で出ていたなあ。この人、こういうクレージーキャラやらせたら今一番面白いね。 とにかく退屈。栗1つ。 ユナイテッドシネマ豊洲 スクリーン10にて。 |
|
2011 07,24 23:33 |
|
長いシリーズがついに完結。主要キャストをほぼ同じ俳優が演じた点は、すごいね。一応、「あら、そうだったのお」的な謎が明かされ、最終作に相応しいクライマックスも用意されている。 ただ、個人的には、最初の二作が一番好きだなあ。人間界で起きるドタバタや魔法学校へ行くまでの道中が面白かったなあ。特に二作目のロンドンの街を行く二階建てバスのカーチェイスは印象深かったな。またほのぼのとしたファンタジーで良かったよ。 空飛ぶ吸血鬼が出てくるあたりから、おどろおどろしくなってホラー映画顔負けの怖さが前面に出て来たよなあ。今作もほとんど夜と暗いシーンばかり。おまけに3D眼鏡をかけているから輪をかけて画面が暗い。3Dって意味あるのかなあ?2Dの方が画面が明るいし、色が奇麗で良いと思うのだが。 名前を言ってはいけないお方との壮絶な戦いということなんだけど、これって8作も引っ張るほど内容が無かったように思えるな。 主役3人もすっかりメジャーになったけど、この映画の魅力は、脇を固める演技派の名優たち。ジョン・ハート、ゲイリー・オールドマン、レイフ・ファインズ、エマ・トンプソンなどそうそうたる面々だ。 そして何と言っても大好きなマギー・スミス。今回久しぶりに活躍してくれるので嬉しくなっちゃった。もうこれだけでこの映画は観る価値ありかな。 ラストは、ちょっと拍子抜け。正直予想通りの展開。栗3つ。 丸の内ピカデリー1にて。最初の2作をまた観たいな。 |
|
2011 07,09 22:27 |
|
衝撃の実話の映画化。画面分割、原色の鮮烈さなどダニー・ボイルらしい映像表現がふんだんに使われいる。前半に出てくる洞窟内の湖のシーンの美しさには、心を奪われる。
これまで理知的で真面目な紳士のような役が多かったジェームズ・フランコのぶっとんだ演技は圧巻。野心的で自尊心の固まり、恐れを知らない主人公を見事に演じている。この人、演技派だったんだねえ。見直した。 そして例のシーン。もう、これは思わず目を背けてしまう。下手なホラー映画のグロテスクな場面を超越した痛々しさだ。一緒に観に来た連れは、隣でスクリーンを直視できずもだえ苦しんでいた。今にも叫びだしそうで、そっちを見ている方が面白かった。(笑) 鮮烈な映像表現に酔いしれながら、衝撃の場面へまっしぐら。もうアドレナリンが出っぱなし。映画を観たというよりは、アトラクションで実体験したようなものすごい疲労感だ。 有名な話でドキュメンタリーもあるから、知っている人も多いとは思うし、多分知らなくてもそういう結末に向かうんだろうって思うんだけど、まあ、その決断までの葛藤というか過程がすごいよねえ。それだけで映画を見せちゃうという脚本と演出に乾杯。 栗4つ。TOHOシネマズ シャンテ1にて。 |
|