2017 09,24 12:45 |
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クリストーファー・ノーランの映画は、処女作「フォロウィング」から全て劇場で観ている。今回は、IMAXで観るとより臨場感があるというので品川のプリスンスシネマへ。 なるほど、大画面に広がる映像は圧倒的迫力を持って迫る。しかし、映像よりもむしろ音楽、音響が素晴らしく、映画館で鑑賞するのはスクリーンの大きさより、むしろ音響だと実感した。登場人物の不安を表すような旋律が耳から全身を駆け巡る。CGを使わず撮影された戦闘シーンの臨場感と迫力は噂に違わずものすごいパワーを持って観客を襲ってくる。 しかし、登場人物の人間ドラマはものすごく薄っぺらく、救出劇以上のストーリーは無いので、物足りなさは否めない。あえて登場人物のバックグランドを排して、一人一人の兵士に人間的側面を持たせない演出かもしれないが、どの人物にも感情移入ができず、ドラマや葛藤がないので冗長な展開に中弛みする。 救出劇の影に隠れた名もなき英雄がいたという展開も、ちょっと食傷気味。 映像と音楽・音響に圧倒されるものの、人間ドラマが無いため、物足りない。 T・ジョイPRINCE品川 スクリーン11にて。栗3つ。 |
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2017 09,19 23:52 |
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いろんな人の才能が結集された「エイリアン」第一作は、本当に奇跡の傑作だったのだな。リドリー・スコットって、「エイリアン」と「ブレードランナー」以外すごい作品無いしなあ。となると「ブレードランナー」の続編も怪しい雲行きか。 今回の作品は、とにかく新しいものが何一つない。過去の作品のオマージュのオンパレードでかなりがっかりだ。そして、そのオマージュが全て過去の作品の衝撃を越えられていない。 登場人物の演出も全く魅了的でなく、死んでもなんとも思わない。 まあ、そんなことはさておき、一言で言うなら「つまらない」ということだ。 TOHOシネマズ日本橋。スクリーン7にて。栗1つ。 「エイリアン」の第一作は、今観てもすごいなあ。これを何度も観た方がいい。何度も観ても怖いし、すごいし、圧倒される。 |
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2017 05,27 21:35 |
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「言葉」と「時間」の不思議な交差が観客にイマジネーションを呼び覚ます。旧約聖書の「バベルの塔」しかり、言葉を乱すことで神への冒涜を避けようとしたが、その乱れが人間同士の争いを生んでいる今日。映画では、エイリアンとの会話の解釈で国々に違った対応が起こり、そしてまた争いへと向かっていく。しかし、その争いを解決できるのも「言葉」なのだ。 挿入される印象的なフラッシュバックは、「時間」はリニアな広がりだけじゃないというもう一つのメッセージを突きつける。人類が「時間」を超越する日は来るのだろうか。エイミー・アダムス演じる主人公のなんとも言えないやるせない感情を達観することなどできるだろかと考えながら鑑賞した。 「2001年宇宙の旅」のモノリスのように、あの半月型の物体とエイリアンは何の象徴なのか。言葉にできない余韻が残る映画だった。 栗4つ。 TOHOシネマズ六本木ヒルズ スクリーン2にて。 |
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2017 03,03 23:07 |
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冒頭の高速道路の場面も車と車の狭い隙間で無理矢理踊ろうとしているから、どうしてもダイナミックなダンスにならず、ぴょんぴょん飛び跳ねているだけ。 これでもかと出て来る過去に観たことがある映画の場面は、自然とジーン・ケリーやフレッド・アステア、ジンジャー・ロジャースの華麗なダンスと甘い歌声を脳裏に甦えさせる。されど、目の前で歌い踊るライアンとエマのお粗末なダンスと歌には、どん引きしてしまう。もっと観客を夢中にさせてくれよ、もっと心躍らせてくれよという想いは空しく打ち砕かれる。 ミュージカル映画らしいが、そもそも歌とダンスの場面は、それほど多くない。中心となるのは、陳腐で退屈なメロドロマだ。 ラストの夢と現実が交差しはじめる場面は、もはやオマージュを通りこし、「巴里のアメリカ人」のリメイクそのもの。 何故にこの映画が、評判が高いのだろう? ストーリーもありきたりで、新しさの欠片もなく、冗長なパロディー映画に付き合わされて、もうぐったり。久しぶりに途中で映画館を出ようかと思った。 栗2つ。 TOHOシネマズ日本橋 スクリーン8にて。 |
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2017 02,02 22:34 |
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2016 12,29 18:51 |
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昨年の「フォースの覚醒」よりは、面白かった。「スターウォーズ」エピソード4に上手に繋がっている。ただもう映像には慣れっこになってしまい、戦闘シーンはもう見飽きた感あり。デススターの設計図がある塔にも簡単に入っていけるし、ハラハラドキドキする演出が下手すぎてもったいないなあ。
CGや特撮には、もはや驚くことはないので、もうひとひねり二ひねりあるストーリーじゃないと引き込まれないないなあ。ただ、結末は好き。 個人的に嬉しかったのは、大好きなチアン・ウェンが出てたこと。今回、何の予備知識を入れずに観たので、出演しているのを知らず、また長髪だったので最初分からなかった。また、チアン・ウェンの映画観たいなあ。「ミッシング・ガン」とか「キープ・クール」、最高だったなあ。 栗3つ。ハラハラドキドキする展開が欲しかったなあ。TOHOシネマズ六本木ヒルズ スクリーン7にて。 |
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2016 12,09 23:29 |
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ネットで書かれているように、確かに「イルマーレ」っぽい展開だけどね。 個人的には、歴史が変わらず、二人が会えない方が胸にジーンと来たなあ。 今年公開の映画の中では、出色。栗4つ。 TOHOシネマズ シャンテ1 にて。 |
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2016 12,03 16:54 |
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前日の記憶がなくなるほどのアル中で、離婚され、職も失った女性が、友人宅に居候。毎日会社に行くふりをして、通勤する車窓から見た幸せな夫婦の姿。そこに理想の愛を見いだしていたが、ある日の車窓でその妻の不倫現場を目撃してしまう。そして、その妻が失踪。誰も話を信じてくれない主人公に疑いの目が・・・。 中心となる3人の女性が順に紹介されていくアプローチ、時間軸を無視した展開、印象的な映像表現は、なかなかだ。とりわけ、主役のエミリー・ブラントが上手い。残念なのは、彼女の演技力に値する脇役がいないこと。もっと演技がぶつかりあうと物語が奥深くなり、犯人が誰なのか分かりにくいのにねえ。 誰もが嘘をつき、自己欺瞞の固まりである。この辺り、原作が素晴らしいね。 女性の失踪ということで、昨年公開の「ゴーン・ガール」が思い出され、そちらのぶっとびの展開と演技のぶつかり合いがものすごかったので、どうしてもこちらは地味な印象。まあ、それはミステリーっぽくていいのだけど、緊迫感やハラハラドキドキする展開はなかったなあ。 最後にもうひとひねりあったら良かったのになあ。栗3つ。 TOHOシネマズ スカラ座にて。 |
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2016 11,26 17:49 |
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このシリーズ、謎解きにほほぉ〜と感心することが無いなんだよねえ。そんなの知らねえしって感じで、謎が解けていく面白さは無いなあ。 前半は、どちらかというとオカルト映画チック。でも、そんなに怖くない。 中盤、一応どんでん返し風な展開があるけど、なんか使い古しのオンパレードで新鮮味のかけらもない。また、悪役が弱いから、ハラハラドキドキもしなかったなあ。 ただ、普通に上映時間楽しめ、退屈することはなかった。旅行で行った場所がたくさん出てきたので、あーここ行った、懐かしい、また行きたいって感じで楽しめた。 普通の出来。栗3つ。 TOHOシネマズ 日劇1にて。 |
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2016 10,11 20:05 |
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