2005 07,14 16:43 |
|||
とある有名写真家をして、「クラウス・ノミほどモノクロ写真が似合う奴はいない」と言わしめた。なるほど、本当にこの人、黒と白しかない。
クラウス・ノミのイメージは、異星人のような異端のような。とにかく自分たちとは異質だというものだった。この間のドキュメンタリーを観て、いろいろとその人生の裏側を思い起こしてみると、なかなか切ないものがある。 エイズで最初に死んだ芸能人。当時は、まだなんの病気か分からず、世間の嘲りと罵倒のなか死んでいったノミを思うと胸が痛い。この人は、寂しかっただけなのだ。 すでにニューヨークや日本(パルコの宣伝やスネークマンショーで)で有名になっていたノミだが、レコード会社との契約は無かった。このファースト・アルバムは、フランスRCAが出したもの。ドイツ出身でニューヨークのクラブシーンに華々しく登場したノミを最初に受け入れたのは、フランスだった。 まるで自らを異星人と謳歌するような「Keys of Life」は、宇宙船が地球に不時着し霧のの中からノミが現れるかのようだ。「Cold Song」や「Samson and Delilah」のオペラのアリアも切なく美しいが、聴きものは、クリスチャン・ホフマンが作詞作曲した「Nomi Song」と「Total Eclipse」だ。ホフマンは、音楽的に一番ノミを理解していたように思える。まさに、ノミのための曲だ。
|
|||
2005 06,24 22:59 |
|
会社帰り、錦糸町へ。さとちき君のストリート・ライブを観に行く。今日は、開始から間に合った。さとちキッズの前で歌っているが、周りに聴いている人がもっとたくさんいる。足を止めて聴き入る人、毎回通うファンなど、様々だ。こうして、彼の歌は、だんだんと人々の中で鼓動し始めるのだろう。 今日聴いた曲 「錦糸町ブルース」 「メッセージ」 「つよがり」 「いつまでもずっと夏モード」 「絆」 で、ついでに、錦糸町と言えば、今も昔も楽天地。 かつての東の歓楽街には、今も8つの映画館がある。西友系のスーパーと最上階には、展望サウナも。 錦糸町の丸井。 この他に駅ビルのテルミナ、旧錦糸町そごう跡のアルカキットなど、錦糸町は、なかなかのショッピングの街だ。 現在、錦糸公園の向こうに、巨大なオフィス・ビルとマンションが建設中。ここには、これまた巨大なショッピング・センターとシネコンができる。ますます巨大化する錦糸町。さとちき君もいっしょにビッグになれ。 |
|
2005 06,15 21:29 |
|
夜、一人でワインを飲みながら、過ぎ去っていた出来事を思い起こし聴く。思い出は、いつも美しくなるものだ。なんて、自分自身も渋いダンディーな男になったと錯覚してしまう。
この作品は、宗教的な色合いが強いが、どの作品の詩もメロディーも胸を打つ。 LEONARD COHEN VARIOUS POSITIONS 1. Dance Me To The End Of Love 2. Coming Back To You 3. The Law 4. Night Comes On 5. Hallelujah 6. The Captain 7. Hunter's Lullaby 8. Heart With No Companion 9. If It Be Your Will 一番好きな曲は、「Coming Back To You」だ。切ないメロディーを歌うレナードの声に、ピアノの旋律がなんとも言えない響きで重なる。このピアノに、涙がほろっと出てしまう。最近、喫茶店でコーヒーを飲んでいた時に、店内に「Hallelujah」がかかり、凍り付いてしまった。レナードの歌は、人の心を掴んで離さない。退廃的なラブソング「Dance Me To The End Of Love」も渋い。 |
|
2005 05,16 20:36 |
|
この間、さとちきさんの路上ライブに行った際(実は、遅れて終演後にたどり着いたのだが、さとちきさんは、1曲演奏してくれました)に、さとちきさんのCD を買ってきました。ラップだとか打ち込みが主流の中で、彼のアコースティックなサウンドは、耳に心地よく胸に染みます。みなさんも、錦糸町の路上ライブでさとちき君を見つけてみてね。
さとちき 「こころのたび」 1.メッセージ憂欝を撃つ手は イントロのギターからグッときます。さとちき君のファルセットもいかす。路上ライブでは、この曲を演奏してくれました。 2.へたくそ2004☆ のりが良く爽やかな一曲。 3.つよがり 恋人たちの駅での別れを歌ったバラード。 4.帰ろう帰ろう このアルバムで一番好きな曲。美しく切ない旋律が胸打つ。 5.屋上で一休み(インスト) 6.錦糸町ブルース エレキギターのイントロが、ダウンタウン・ブギウギバンドの「身も心も」みたいに渋い曲って例えが古い?錦糸町の駅前テルミナの横の通りにこの歌の舞台がありますね。 7.いつまでもずっと夏モード 8.帰ろう帰ろう(二胡・インスト) 二胡という楽器は、あんなに小さいのに、どうしてこんなにも大陸的な広がりのある音色なんですかねえ。こちらもいいですよー。 |
|
2005 04,26 22:02 |
|
ジェネシスも大好き、条件付きで・・・。ピーター・ガブリエルがいた時だけ好きです。フィル・コリンズは、吐き気、おえー、ゲロゲロです。見た目もカリスマ的美しさがあったピーターから、ガマガエルみたいなおっさんでは、嫌ー。
僕は、「フォックス・トロット」や「ナースリー・クライム」より、この「トレスパス」を聴くことが一番多いなあ。ギターがまだアンソニー・フィリップスだった頃だが、もうナイフのギターソロなんかたまらねえ。楽曲の一つ一つも、歌として、とても美しくいいものばかり。初めて聴いたジェネシスもこれだったせいもあるけど、とても思い出深いのだ。
フィル・コリンズに汚される前、ジェネシスは、こんなにも優雅で美しくかつハードなバンドだったのだ。
Trespass
Genesis
1.Looking For Someone
Looking For Someoneっと歌いだしで既にノックダウン、どんどん惹き込まれていくメロデイーラインの巧みさは、初期ジェネシスの宝。また、変拍子にもよろめくぞー。
2.White Mountain
トニー・バンクスのキーボードが印象的。
3.Visions Of Angels
美しいピアノのイントロに、天上に誘われるがごとく。メロディーも詞も美しい秀逸のバラード。
4.Stagnation
このアルバムの聴きものの一曲。ギター、オルガン、ヴォイスが絶妙なハーモニーだ。
5.Dusk
これも美しいバラード。ピーターの声がいい。
6.The Knife
ギターが縦横無尽に暴れまくり、キーボードも負けじと競いあう。特にギター・ソロは、すごい。アンソニーのギターすげえよ。
|
|
2005 04,26 20:05 |
|
ピンク・フロイドは、プログレでは、一番好きなバンド。でも、キング・クリムゾンやイエスやEL&Pは、プログレって感じがするけど、ピンク・フロイドって実は、カテゴライズしずらい。シドの影がある初期は、サイケデリックな感じだし、電子楽器を多用しているにもかかわらず、どこか粗野で泥臭いブルースなイメージもある。詞もイエスやキング・クリムゾンに比べるとシュールというより純文学のようだ。また、どのアルバム(ロジャー在籍時のみ)も、ピンク・フロイド的なスタイルに満ち満ちている。どのアルバムも全く違うコンセプトなのに、このベース、ギター、キーボード、ドラムのすべてが、ピンク・フロイドなのだ。きっと誰もが「狂気」「炎」「原始心母」をあげるので、あえてこれにしてみた。
「アニマルズ」は、初めて聴いたピンク・フロイドのアルバム。中学校の先生がピンク・フロイドのファンで貸してくれたのが、このアルバム。最初、聴いた時は、あまりの重い雰囲気に「なんか楽しそうな音楽じゃないなあ」と思ったが、聴く度にジワジワと脳味噌に体に染みこんで来た。
タイトルとおり、曲は全て動物にからんだものだが、どれも擬人化されたものだ。人間を犬、豚、羊に分類するあたりは陳腐で面白みにかけるが、このアルバムは、ピンク・フロイドのアルバムで最も重厚なサウンドが聴ける。また、単調なメロディーが繰り返されるにもかかわらず、聴く度に味わい深い。ロジャーの内向的な作品が多いフロイドの中で対外的なテーマであるという点でも重要。それよりもなによりも「ドッグ」という曲のギルモアのギターだけでも、このアルバムを聴く価値がある。
アニマルズ Animals
ピンク・フロイド Pink Floyd
1.翼を持った豚・パート1
ロジャーがアコースティック・ギターだけで歌うイントロ的な歌。
2.ドッグ
この曲は、傑作。重厚なサウンドのピンク・フロイドが堪能できる。特に、ギルモアのギターソロは、感涙もの。これほど胸に染みるギターは、そうはない。まるでギターが物語りを語っているようだ。本当に渋い、痺れる。
3.ピッグ(3種類のタイプ)
オルガンのイントロがやすっぽいけど、どことなく印象的。耳について離れない。やっぱり聴きものは、ギルモアのギター。
4.シープ
ロジャーのベースもいい感じ。このロジャーのベースもフロイドっぽいスタイルだ。ロジャーのいないフロイドは、やっぱり悲しい。
5.翼を持った豚・パート2
こちらは、1曲目と呼応するエンディング。
|
|
2005 04,26 19:06 |
|
「サード・アルバム」「こわれもの」「トーマト」なども捨てがたいが、やはりイエスは「危機」。実は、イエスというバンドの存在も中身の音楽のことを知らず、ただ緑のジャケットのシンプルさに惹かれて、また「危機」というタイトルに惹かれてこのレコードを買った。家に帰って、開けて驚いた。LPレコードのA面に 1曲しか入っていない。アルバム1枚にたった3曲しか入っていない。おまけに、曲がクラッシクみたいに組曲になっている。こんなロックのアルバムは、初めて。そして、音楽を聴いてまたびっくり、安部公房のようなシュールな歌詞と恐ろしいほどの演奏テクニック。まるで音楽の洪水に溺れてしまいそうだった。
その後、「海洋地形学の物語」や「究極」など、これでもかの演奏技術の昇華はあったが、この「危機」ほど完璧な統合と調和を見せたアルバムはないと思う。プログレを聴いてみたい人に最初にお薦めしたいアルバムだ。これが気に入れば、素晴らしきプログレ世界があなたを待っている。おいで、おいで。
危機 Close to the Edge
イエス Yes
1.危機 : 着実な変革 / 全体保持/ 盛衰 / 人の四季
「盛衰」だけ転調するが、他は同じ主題の組曲。起承転結が素晴らしい。崇高なジョン・アンダーソンのヴォーカルにも痺れるが、とりわけイントロからうなりまくりのスティーブ・ハウのギターと「人の四季」の前のリック・ウェイクマンのキーボード・ソロには、今でも興奮する。Seasons will pass you by, I get up, I get downという繰り返されるシュールな歌詞も素敵だ。これこそ、イエスの頂点。恐らく、これだけのことをなし終えて、一番驚いているのは、本人たちだったりして。
2.同志 :人生の絆 / 失墜 / 牧師と教師 / 黙示
こちらも荘厳な組曲。「危機」とは変わって、アコースティックな雰囲気だが、しみじみとした味わいがある。
3.シベリアン・カートゥル
イントロのギターのカッコよさにいきなりトロける。曲中のリック・ウェイクマンのキーボード・ソロは、チェンバロみたいな音色で、ロック・クラッシック風だ。サビの体言の羅列は、イエスっぽい。
|
|
2005 04,26 16:09 |
|
クリムゾンで一枚あげるとすると「クリムゾン・キングの宮殿」より、やはりこれ。「クリムゾン・キングの宮殿」の幽玄な美しさと深遠な詞の世界もたまらないのが、このアルバムの持つパワーには、圧倒されてしまう。「クリムゾン・キングの宮殿」は、メロトロンが幽玄美の世界へ誘ってくれたが、このアルバムでは、刺々しい攻撃的なフリップのギターが耳に食いつく。一転、クロスのヴィオリンの旋律が優しく響き、太古のリズムのようなブラッフォードのドラムのビート、ウェットンの声が重なると驚くほどのハーモニーを見せる。レコードに針を落とした瞬間、このアルバムにとりつかれた昔が懐かしい。
太陽と戦慄 Larks Tongues in Aspic
キング・クリムゾン King Crimson
1.太陽と戦慄パートⅠ
静かでまるで太古の祭礼のような鈴の響きが徐々に嵐のようなクリムゾンの音楽になっていく。生き物のように次第に進化していくサウンドは、クリムゾンの真骨頂。
2.ブック・オブ・サタデイ
美しくメロディーのバラード。粘りつくようなフリップのギターが印象的。
3.エグザイルズ
これも美しいバラード。アコースティック・ギターがこのバンドとしては、新鮮な印象。
4.イージー・マネー
楽曲という意味で、クリムゾンで最も良くできたものの一つ。ギター・ソロには、痺れまくる。本当に耳の中でギターが鳴っているのではないかと錯覚するくらい、鼓膜の奥にギターの音がこびり付き、そこで跳ねまくる。
5.トーキング・ドラム
単調なリフレインの中、徐々に変化していく旋律、最終曲への華麗なる前章。
6.太陽と戦慄パートⅡ
クリムゾンの最高傑作のひとつ。頭をハンマーで殴られ、深い深い谷底へいきなり突き落とされるような攻撃的なイントロから、もう痺れまくり。これこそがロックによる覚醒、ロックによる陶酔だ。脳細胞が刺激され、口から自分をもう一人吐きそうになるくらいの興奮、ああ、上手く言えない。とにかく、興奮してしまう。
|
|
2005 04,22 20:17 |
|
会社帰り、錦糸町へ、さとちき君の路上ライブを観に行った。ところが、路上ライブって短いのね、なんかすっかり終演モードで、あら残念。
まあ、せっかく来たからご挨拶だけでもと思い、”こころのスナフキン”ことさとちき君にこんにちは。Blogを見て、訪ねて来たよと言ったら、まあ、なんて律儀なんでしょう、一曲追加で歌ってくれた。
その歌は、さとちき君のBlogからも視聴できる「メッセージ」という歌。実は、これを事前に聴いていて、なんかこうすぅっと仕事の疲れが抜けていくような、そんな心持になったので、生で聴いてみたいと思っていたのだ。
CDも買ってきた。これから聴くのが楽しみ。
また機会があったら、行ってみよう。ご一緒に行きたい方、ご連絡をお待ちしているのだ。
|
|
2005 02,24 13:18 |
|
時代は、もうかなりかなり流れてしまったのか。a.j.mcleanさんのBlogに「Carole Kingって人」と書かれていたので、なんとも衝撃を受けてしまった。
さて、あまりに有名すぎるこのアルバムは、収録されている曲全てが素晴らしい。オリジナル・アルバムなのに、ベスト・アルバムのようだ。まあ、正直、このアルバムがすごすぎて、以後の作品がちょっと物足りなかったという側面もあるのだが、このアルバムだけで、もうキャロルは、永遠なのだ。このアルバムのカバーの数は、数え切れない。 もう、何年前だろう? NHKホールでのコンサートも、すごく良かった。ちなみに、まだ現役。近年のアルバムも、なかなか良いのだ。 Carole King Tapestry 1.I Feel the Earth Move 叩きつけるようなピアノの連打で始まるこの曲は、数年前に誰かのカバーがヒットしていた。 2. So Far Away 3.It's Too Late イントロからグッとくる大人のテイストに痺れる彼女の最大のヒット曲(全米No.1)。詞は、Toni Stern。黄金コンビの生み出した名曲。 4.Home Again 短い曲だが、胸打つ秀逸のバラード。心に染みる。 5.Beautiful 6.Way Over Yonder 7.You've Got a Friend お馴染み、ジェームス・テイラーがカバーして全米No.1。やっぱり、オリジナルのキャロルのバージョンの方がいい。シンプルな言葉ながら、ストレートに心の琴線に触れる出色のバラード。 8.Where You Lead 9.Will You Love Me Tomorrow 60年代に黒人グループが歌って既に全米No.1になっていた名曲。愛の絶頂期を高らかに謳歌しながら、「明日もあなたは、私を愛してくれるかしら」と歌う、究極のラブ・ソング。またしてもシンプルな単語が、グサグサと胸に突き刺さる。 10.Smackwater Jack 一転、アルバムの中で一番楽しげな曲調の作品。アレンジが素晴らしい。 11.Tapestry アルバム・タイトル曲。シンプルなメロディの繰り返しだが、邦題の「つづれおり」のように段々と曲が折りつづられ豪華な着物になっていくような、不思議な一作。 12.(You Make Me Feel Like A) Natural Woman ロッド・スチュワートがカバーして大ヒットした曲のオリジナル。ピアノだけのシンプルなアレンジだが、ものすごく強烈な余韻を残す。 |
|